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【放送芸能】

初の女性役 大きな挑戦 「お気に召すまま」主演元宝塚トップ・柚希礼音

12年前からロングコートチワワの「ちょこ」を飼っている。「かけがえのない相棒」という=東京都千代田区で

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 凜々(りり)しい容姿と抜群の技量で“トップ・オブ・ザ・トップ”として宝塚ファンを魅了した元宝塚歌劇団星組トップスターの柚希礼音(ゆずきれおん)(37)=写真=が、四日に東京・日比谷のシアタークリエで開幕するシェークスピア喜劇「お気に召すまま」に主演する。柚希が演じるのは元公爵の娘ロザリンド役で、一昨年五月の退団後、初めて舞台で挑む女性役となる。「大きな挑戦。新たに何かをつかめる機会にしたい」と意気込む。(安田信博)

 劇場が十一月に開場十周年を迎えるのを機に企画された目玉公演で、演出に米ブロードウェーを代表するマイケル・メイヤーを、音楽にトム・キットを起用。ともにトニー賞を受賞したことのある実力者だ。物語の時代設定を一九六七年の米国に置き換え、ポップ感覚あふれる斬新な舞台を作り上げた。

 メイヤーが「シェークスピア作品の登場人物で最も魅力的」と評するロザリンド。柚希自身も「知性、寛容な心があり、清く真っすぐで人のために一生懸命になる。本当にかわいく、いい子」とほれ込む。

 シャネル風のドレスをまとって登場する舞台。「踊りなどではあったが、お芝居で女の子として着るのは初めて。(恥ずかしくて)死にそうなんですけど」と快活に笑う。劇中、扮装(ふんそう)で男子のふりをする場面も。最初はばれないかとおどおどし、思い切って低い声を出しても相手が気付かないと態度を一変。「どんどん調子に乗っていく様子をうまくお見せできれば」

 舞台ではせりふの量が膨大なロザリンド。「とにかくよくしゃべり、しゃべりながら次のことを考えている。私自身、普段はパーッと言葉が出てこないタイプなので…」と苦笑。「明石家さんまさんみたいな脳にならねばと懸命に努力しています」と笑わせた。

 九歳からバレエを習い、バレリーナを夢見る少女だったが、身長が伸びすぎ、広い肩や大きな手にもコンプレックスを抱いた。しかし、母親の勧めで飛び込んだ宝塚の世界では男役として、すべてが“武器”となった。苦手意識が消えなかった歌は歌劇団の稽古後、徹夜の個人レッスンなどを重ねて克服。芝居も「役にとことん向き合う」姿勢で磨きをかけた。「宝塚(の世界)を通らなかったら今の私はない。感謝の思いでいっぱいです」

 退団後、ブロードウェーの俳優たちと共演するミュージカル「プリンス・オブ・ブロードウェイ」の稽古で、ニューヨークに三カ月滞在。稽古の合間を縫って、語学や歌、バレエのレッスンにも励んだ。

 「トップの立場を降り、一人の人間としてリセットするのに本当にありがたい時間だった」と明かす。同時に、ブロードウェーの実力俳優との共演で「世界のレベルの高さ」も実感させられたという。

 今、胸に深く刻んでいるのは「人に委ねる勇気」。どんな役が最も似合うか分からない変幻自在な存在でありたいという。

 「それと同時に、男役ではなくなったけれど、これからも格好よくいきたいとの思いはあります。見た目も、心意気も」

 公演は二月四日まで。問い合わせは、東宝テレザーブ=(電)03・3201・7777。

 

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