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【放送芸能】

クラシック番組「題名のない音楽会」2500回 時代を感じて

 クラシックを中心にさまざまな音楽を紹介する番組「題名のない音楽会」(テレビ朝日、日曜朝)が5日に放送2500回を迎えた。オーケストラがアニメ、ゲームの曲を演奏して新たな命を吹き込むなど、時代に即した音楽の楽しみを伝える。

◆ギネス認定

 前身の番組が一九六四年に他局で始まり、六六年からテレビ朝日(当時は日本教育テレビ)へ。二〇〇九年には「世界一長寿のクラシック音楽番組」とギネス認定された。スポンサーの出光興産が番組と連動し若手音楽家を支援するために「出光音楽賞」を制定するなど、音楽文化の裾野を広げている。

 「ピアノの難曲」「和楽器」など幅広いテーマで司会とゲストらが語り合い、演奏を披露する。司会は作曲家の黛敏郎(まゆずみとしろう)さんが初代を務めた。五代目司会者のバイオリニスト五嶋龍(ごとうりゅう)さんに続き、四月二日の放送からミュージカル俳優の石丸幹二(かんじ)さんが六代目に就いてさらに新風を吹き込む。

◆ジャンル融合

 番組の大きな特色は、スタジオ収録に加え、コンサートホールでオーケストラが生演奏する公開収録を行う点だ。鬼久保(おにくぼ)美帆プロデューサーは「一回につきスタッフは八十人、オケは百人。お弁当の発注だけで大変」と苦笑しつつ「音楽に詳しくない人ほど、実は良しあしを聞き分けている。本当にいい演奏を送らなければと思っている」。

 最先端の潮流から人気映画の伴奏曲まで、多彩な音楽を紹介し、新たな魅力を発見する。「クラシックのイメージが強いが、全ジャンルを扱う意識でやっている」と同プロデューサー。昨秋の放送では、世界的DJのジェフ・ミルズさんがオーケストラ演奏と電子音楽を融合させた。今年一月には「テーマ曲の秘密」と題し、オーケストラが映画「君の名は。」の劇中歌を編曲して演奏。新海誠監督=写真=も出演して製作秘話を語った。

◆アップデート

 サントリーホール(東京)で二月上旬、「アップデート」をテーマに二千五百回記念の公開収録が行われた。第一部では、ホール内部に映像を投影する「プロジェクションマッピング」とともに、ベートーベンの「第九」を披露。斬新な試みで観覧者を魅了した。

 第二部では、ピアニストの辻井伸行さんら注目の若手が勢ぞろいして共演。日本のクラシックの「今」を聞かせた。

 鬼久保プロデューサーは「時代を感じ、新しい見せ方をどんどん追求していく」と語る。「『音楽嫌いこそ見る資格がある』。興味がない人にも面白い、それが初代司会の黛さんが打ち立てた方向性。分かりやすい入り口を意識し、色あせない音楽を送り続けたい」

◆歴史ある番組「光栄」

 番組を“卒業”した五嶋さんは「現在拠点とするニューヨークと日本を行き来しながら司会を全うすることが難しくなりました」と降板の理由を語った。「歴史ある番組に携われたことは大変光栄。今後は音楽活動を一層頑張っていきたい」と決意を新たにした。

◆6代目は石丸幹二さん「目標は黛さん」

 6代目司会者で、ミュージカル俳優の石丸幹二さんが初収録を終えた六日、取材に応じた。 (聞き手・砂上麻子)

 −初収録を終えた感想は?

 ほっとしました。初めての司会で、歴史ある番組でしゃべるというのは、こんなに重圧を感じるものかと、しゃべりながら感じていました。お客さまがどんな表情で私の話や演奏を聴いているのかよく見えたので安心できました。皆さまと一緒に番組を作ることができたかなと思っています。

 −司会のコンセプトが「劇場支配人」だが、役作りは考えたのか?

 劇場支配人というと抽象的ですが、プロデューサーのような立場です。自信を持って知っている情報を伝えることをモットーにしたいなと思っています。(初代の)黛さんの司会ぶりは堂々としていて、黛さんのスタイルこそが劇場支配人。目標とするのは黛さんにあるのかな。

 −初収録が終わって点数をつけるなら?

 全然だめ。黛さんはカメラ目線でしゃべっていたのですが、私にはそんな余裕はありませんでした。確固たる自信で情報を伝える姿を百点とすると、今回は五十点くらいでしょうか。

 −これからやってみたい企画は?

 私は大学でサックスを専攻していたので吹奏楽や合唱に興味があります。以前やったことがあるかもしれませんが、観客と一緒に演奏するということもやってみたい。

 ミュージカルも歴史こそ浅いですが、幅広い作曲家が幅広い曲を書いています。ここで紹介していくことで、番組の特徴になっていけたらいい。

 

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