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【放送芸能】

「X JAPAN」光と闇の軌跡 ドキュメンタリー「WE ARE X」

 既成概念を壊し、戦ってきた−。ロックバンド「X JAPAN」の激動の日々を追ったドキュメンタリー映画「WE ARE X」が公開中だ。カメラはバンドの光と闇をとらえ、リーダーYOSHIKIらメンバーの弱さをも切り取る。挫折と沈黙を経て復活した今、彼らはただ前を見据える。「X JAPANとしてどこまでいけるか、思いきり歩んでいきたい」 (古谷祥子)

 英ウェンブリーアリーナでのライブを終え、帰国した。再結成後、米英の“ロックの殿堂”を制覇した形だが、満足はしていない。「やっとスタートラインに立てた。次に起こりえるであろうショーへのドアを開けたくらいの感じ」。ファンの支えと、亡きメンバー2人(HIDE、TAIJI)の遺志を原動力にする。

 映画は2014年の米マディソンスクエアガーデン公演に挑むバンドの日々と軌跡をたどる。ドキュメンタリーをつくる計画は解散前からあったが、Toshlの洗脳騒動と離脱、HIDEの死という悲劇で頓挫した。「全部葬られてしまった。再結成してからも、過去には戻りたくなくて、扉を開けるのがつらかった」と語る。

 1990年代、唯一無二の存在感で“ビジュアル系”のはしりとなったバンドの日々は、波瀾(はらん)万丈。だからこそその歩みに、心に痛みを抱える人が救われるのではないか。周囲の意見もあり、映画化を決断した。「人は過去と直面せずに、未来には進めない。自分が通らなくてはいけない道だった」と、今は思える。

 ピアノを習っていた幼少期、父が自殺したことで進む道が変わった。やり場のない衝動を堂々とぶつけられるロックにのめり込んだ。「父が生きていたら、ロックをやっていなかったかもしれない。いてくれた方がよかったに決まってるんですけど」と明かす。

 長年の激しいパフォーマンスがたたり、体は満身創痍(そうい)。劇中では過去を振り返り涙する場面も。心身の弱さをあらわにすることに抵抗はあったというが、最後は開き直った。「裸でも向かっていく自信がついたのかもしれない。人生って攻撃あるのみじゃないですか。立ち止まると負の方向に考えてしまう。だから常に走ってきた」。もの静かに、だが雄弁に語った。

<ヨシキ> 年齢非公表。千葉県生まれ。幼なじみのToshlらと「X(のちX JAPAN)」を結成、1989年にメジャーデビュー。97年解散、2007年再結成。ドラム、ピアノを担当し、作詞作曲も手掛ける。代表曲に「紅」「Forever Love」など。映画公開に合わせ、オリジナルサウンドトラックCDもリリース。

 

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