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【放送芸能】

坊っちゃん劇場 初の東京公演 漱石&子規をミュージカルに

 文豪夏目漱石と俳人正岡子規の生誕150年を記念したオリジナルミュージカル「52days〜愚陀仏庵(ぐだぶつあん)、二人の文豪〜」が27、28両日、新宿文化センターで上演される。2人にゆかりの愛媛県で“奇跡の劇場”と呼ばれる「坊っちゃん劇場」の制作。松山市から車で30分、人口約3万人の地方都市にありながら開館11年間で観客80万人を動員した地域密着型劇場の初の東京公演となる。 (安田信博)

 脚本・演出は宝塚歌劇団の石田昌也。英語教師として松山に赴任した漱石の下宿先・愚陀仏庵に、松山を故郷とする子規が転がり込んで同居した52日間の史実に基づき、神経質な漱石と底抜けに明るい子規の友情をコミカルに描く。

 同劇場は2006年4月、同県東温(とうおん)市の田園地帯に立つ大型商業施設の敷地内にオープン。毎年、地域に根ざしたオリジナルミュージカルを制作しており、今年1月からは第11作「52days」を上演、来年年明けまで約270公演を予定する。自主制作作品を1年間通して上演するのは日本でここだけだ。

 出演者は毎年オーディションで選抜。本作では漱石役の藤原大輔(35)が地元出身だが、多くは首都圏や関西圏から集まってくる。今回で3作連続の出演となった脇山尚美は東京都板橋区出身。「愛媛は第2の故郷。可能な限り舞台に立ち、劇場の成長を見守りたい」と目を輝かせる。

 終演後に出演者がロビーで観客を見送り、記念撮影に応じるなどファンサービスも手厚い。ミュージカル初挑戦で子規役に抜てきされた岩渕敏司(41)=埼玉県越谷市=は「地域の応援がすごい。僕たちの舞台を必要としてくれていることが肌身で感じられ、とてもやりがいがある」と話す。

 劇場を運営する「ジョイ・アート」の越智陽一社長(59)は「当初は3年ももたないと冷ややかな声もあったが、学校単位で見に来てくれるなど、さまざまな支援が観客動員を後押ししている。舞台に刺激され、県内各地で市民ミュージカルが上演されるなど演劇のすそ野も広がった」と話す。

 初の東京公演は新宿区の漱石旧居跡に「漱石山房記念館」が24日に開館するのに合わせ実現。越智社長は「劇場の存在を広くアピールしたい」と意気込む。東京公演の開演は27日午後7時、28日午後2時、同5時30分。問い合わせは坊っちゃん劇場=(電)089・955・1174。

 

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