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【放送芸能】

家族愛、心の涙 マーク・ウェブ監督「gifted/ギフテッド」

 若者の心をつかんだ長編デビュー作「(500)日のサマー」から7年、マーク・ウェブ監督の新作「gifted/ギフテッド」が23日、公開される。近年は「アメイジング・スパイダーマン」など超大作を手がけてきたが、原点回帰として描いたのは家族をテーマにしたヒューマンドラマ。「VFX(視覚効果)などを使わず、観客がすごく共感できるシンプルな作品を撮りたかった」と語る。 (猪飼なつみ)

 物語は亡き母の才能を受け継ぎ天才的な数学の才能を持つ七歳の少女メアリー(マッケナ・グレイス)の育て方をめぐり「本当の幸せとは?」と問いかける。メアリーを男手一つで育てる独身の叔父フランク(クリス・エバンス)はメアリーを普通に育てようとするが、疎遠だったフランクの母イブリン(リンゼイ・ダンカン)が現れ、メアリーに英才教育を施すため二人を引き離そうとする。

 この作品を撮った理由を「僕自身、めいが二人いるんです。二人ともどんどん大きくなっていくし、脚本を読んで自分自身と重なり合った」と話す。数学も身近だった。「僕の祖父も父も数学の教育に携わっていたし、母は生物学者で、兄はエンジニア。常に周りに数学があったので、そこにも共感できました」

 メアリー役を見つけるのに八カ月を要したという。「この作品は観客の心を打つ演技ができる子役にかかっていたといえる。泣く場面にしても、うそ泣きではなく心から泣き、しかも合図があったら、すぐに泣ける子」と振り返る。

 そんな重要な役に抜てきされたグレイスは「キャプテン・アメリカ」シリーズなどで知られるトップスターのエバンスと息の合った名演技を見せる。「メアリーが数学で豊かな才能を持っているのと同じように、彼女は人の感情を察知し、相手の心を思いやる才能がある」と太鼓判を押す。

 メアリーが泣き叫ぶシーンでは撮影しながら自身も泣いたという。「大道具とか、ものすごく屈強なスタッフも、みんな隠れて泣いていましたよ。僕らがその場で泣いたことは、役者にとって自信になるし、僕にとってもこれで良かったんだと思えた」と明かす。

 「僕が一番求めていたのは、観客に温かい気持ちになってもらうこと。大丈夫、世の中そんな捨てたものじゃないって。僕自身がこの脚本を読んでそうだったから」と期待する。

 

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