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【放送芸能】

窮屈な時代 パンクで打ち破れ! 映画「パーティで女の子に話しかけるには」あす公開

 内気な少年と異星人の少女との出会いを描いた「パーティで女の子に話しかけるには」があす1日公開される。メガホンを取ったのは、ミュージカルから映画化され、今でもカルト的な人気を誇る「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」を手がけたジョン・キャメロン・ミッチェル監督(54)。パンクとSF的な要素を加えた異色のラブストーリーに「違いを受け入れる勇気を持ってほしい」との思いを込めた。 (砂上麻子)

 舞台は1977年のロンドン郊外。主人公はパンク音楽とファッションが好きな内気な少年エン(アレックス・シャープ)。エンは偶然もぐり込んだ一軒家で、異星人の美少女ザン(エル・ファニング)に出会い恋に落ちる。48時間後には惑星に帰らなければならないザンに、エンは好きなパンクを聞かせる。

 劇中では多くのパンクナンバーが使われている。「若いころ、パンクにはまった」というミッチェル監督は「排他的な雰囲気が広がっている今ほど、パンクの精神が必要な時代はないと思う。それは権力、体制に挑むエネルギーで、新しいものをつくり出すことにつながる」と力説する。

 ザンたち異星人には親が子を食べるというルールがあり、エンとザンはそんな理不尽なルールに反抗しようとする。「エイリアンは自分たちのコミュニティーの中で生きながらえようとするが、そんな世界はいつか死に絶える。僕たちには移民など外からのエネルギーが要るし、アウトサイダーから学ぶことも多い。窮屈な時代だから、愛が必要。愛を通して未来を見つけられる」

 エンとザンがライブに潜り込んで歌う場面は、シャープとファニングが実際に歌った。「パンクは何でも自分たちでやるものだから、2人が歌うのはぴったりだと思った。2人には初めての体験だったけど楽しんでいたし、僕も大好きな場面だ」と満足している。

 監督は自作のミュージカル「ヘドウィグ−」(1997年)で注目され、2001年には映画化もされた。男性から女性への性適合手術に失敗した歌手の話で、日本でも三上博史や山本耕史が主人公を演じてきた。今年10月には俳優中村中(あたる)との共演による「ヘドウィグ−」のスペシャルショーが実現。派手な衣装を着こなし、年齢を感じさせないパフォーマンスで「ヘドヘッド」と呼ばれる熱狂的なファンを喜ばせた。

 「みんなには若さを取り戻してほしい。腰が痛いけど、僕も自分はまだ若いと思う。現代は情報が多すぎて失敗を恐れて動けなくなっている。パンクの精神を感じて、もっと自分を解放して自由になってほしい」

 

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