東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 放送芸能 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【放送芸能】

テレ東「池の水」 水抜き愛あふれる 小田原の陣、本紙記者が参戦

小田原城の堀の環境改善に気勢を上げる田村淳(中)とボランティア=神奈川県小田原市で

写真

 昨年1月からほぼ2カ月に1回のペースで放送されてきたテレビ東京の人気バラエティー番組「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」が22日の放送から、月1回のレギュラー番組となる。水質浄化や外来種駆除のために池をかい掘りするという単純な内容ながら、毎回大きな反響を呼ぶ同番組。何が視聴者を引きつけるのか。記者が収録に参加してみた。 (砂上麻子)

 「みなさんで小田原城のお堀をきれいにしましょう」。冷たい雨が降った三月二十一日、神奈川県小田原市の小田原城址(じょうし)公園の堀で収録は行われた。

 かい掘りは市制四十周年の一九八〇年に実施して以来、三十八年ぶり。司会のロンドンブーツ1号2号の田村淳とテレビ東京アナウンサーに続いて、約六百人の市民ボランティアが堀に向かう。

 堀の面積は約一万平方メートル。野球のグラウンドほどの広さがあり、撮影の半月ほど前から排水作業を行ったが、雨が降り、完全には抜けきらなかった。伊藤隆行プロデューサーも「堀は初めてですが、やはり手ごわい」とつぶやく。

 まずは外来種の駆除を行う。ぐちゃ、ぐちゃ。堀の中はヘドロ状の泥がたまり前に進みたくても足がなかなか抜けない。事前に設置しておいた地引き網を、スタッフらと一緒に引っ張ると、モツゴやコイがかかる。

 網の中でコイが暴れると、小さなモツゴが弱ってしまうため、別の網にコイを移そうと捕まえようとするが、泥を跳ね上げ暴れまわる。「一匹も捕まえられないのでは…」と不安がよぎった瞬間、後ろから「目を隠すとおとなしくなりますよ」。振り返ると大阪の高校三年生、葛原(くずはら)里美さん(17)がコイを抱えてほほ笑んでいる。

 葛原さんは三月に放送された大阪府枚方市の池のかい掘りにも参加。高校の生物飼育部で部長を務めるほどの生き物好きで、今回もスタッフに誘われて来たという。「外来種だけが悪いわけではない。外来種を持ち込んだ人間がいることも知ってほしい」と訴える。

 約二時間の捕獲で外来種のブラックバスのほか、フナやナマズなどが次々と引き揚げられた。コイも多くは外来種だが、小田原城のコイは市民から寄贈された経緯があり残すことに。冷たい雨が降り続く中、堀の周囲には大勢の市民が撮影を見守り、関心の高さをうかがわせた。

 撮影を終えた田村は「何が出るか分からないのは、水抜きの醍醐味(だいごみ)。普段、気にしないでいた池が水を抜くと特別な感じになるし、大切にしようと思うきっかけになる」と番組の魅力を語った。

◆人気↑↑…トラブルも

 番組はこれまで7回放送されて、今年1月2日の放送では平均視聴率13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と番組最高を記録した。

 人気の一方、トラブルも起きている。今年2月に岐阜県笠松町のトンボ池で行った水抜きでは、対応が不十分で在来魚が大量死したとインターネットで指摘された。

 テレビ東京の小孫茂社長は3月の定例会見で「丁寧に作らないといけない。そうしないといろいろなマイナス面、思わぬ事態を引き起こす可能性がある。岐阜の件はそこがちょっとズレていたと思います」と謝罪。同局は「今後の収録ではしっかり態勢の強化を図る」としていた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報