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【放送芸能】

さえずり届けて65年 文化放送「朝の小鳥」 20日特番

 毎週日曜の朝に野鳥の声を紹介してきた文化放送の最長寿番組「朝の小鳥」が放送六十五周年を迎えたのを記念し、同局は二十日午後八時半から一時間の特別番組「朝の小鳥 65年のコーラス」を放送する。録音と監修を担当する公益財団法人「日本野鳥の会」理事の松田道生さん(68)は「野鳥は日本の文化。これからも鳥の魅力を知ってもらえる音づくりをしたい」と意気込む。 (砂上麻子)

◆1000種類以上の声を録音

 番組は通常、日曜午前五時二十分から五分間の放送。開局翌年の一九五三年五月に始まり、これまで国内外に生息する千種類以上の鳥の声を紹介してきた。

 番組の礎を築いたのは、日本の野鳥録音の先駆者として知られる蒲谷鶴彦(かばやつるひこ)さん(二〇〇七年、八十歳で死去)。放送開始から五十三年間、収録と構成を担当し、新潟・佐渡のトキや沖縄のヤンバルクイナなど貴重な音源を収録した。

 松田さんは蒲谷さんから後任に指名され〇六年七月から番組を担当。小型の録音機を持って都市部の公園や山間地を回り、鳥の声を録音している。

 鳥は早朝に鳴き始めるため、午前二時ごろから待機する。そこで聞いた鳴き声のままリスナーに届けるため、できるだけ鳥の近くで録音することを心掛ける。録音機のタイマー機能を利用して、森の中にレコーダーを一週間、置きっぱなしにすることもある。「番組を聴いて散歩に出たら、番組で紹介した鳥の声に気づいてもらえるのが理想。鳥を身近に感じてほしい」と話す。

 長く鳥の観察を続けている松田さんは、自然環境の変化を感じるという。「中国から入って来たガビチョウ(画眉鳥)など外来種が増え、シカが増えて野鳥が隠れられるヤブが減っている」と懸念する。

◆「音源は貴重な資料に」

 特番では松田さんと、ナレーターを務める文化放送の石川真紀アナウンサーが浜離宮恩賜庭園(東京都中央区)でバードウオッチングする様子を放送。蒲谷さんの功績も紹介する。

 松田さんは「鳥の写真を撮る人は増えても、野鳥の声を録音する人は少ない。ウグイスなど地域によって鳴き声は違うので『朝の小鳥』の音源は後世に伝える貴重な資料になるはず」と意義を強調する。

 

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