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【放送芸能】

お題は幕末太陽傳 川島雄三監督の生誕100年を記念 29日から落語会

「落語ファンに『幕末太陽傳』に触れてもらうきっかけになれば。その逆もいいですね」と話す春風亭一之輔=東京都豊島区で

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 日本映画界の「天才」と呼ばれた川島雄三監督(1918〜63年)の生誕100年を記念し、代表作「幕末太陽傳(でん)」にちなんだ落語会「お江戸@ハート 幕末太陽傳の巻」が29日〜11月4日、東京・六本木の俳優座劇場で開かれる。個性派や実力派が連日登場する。10もの噺(はなし)をミックスさせた物語にあって、その軸となっている「居残り佐平次」を披露する春風亭一之輔は「全部が名場面で演じるのが大変な噺」と語る。 (藤浪繁雄)

 五七年公開の「幕末太陽傳」は、幕末期の東海道品川宿の遊郭が舞台。主人公の佐平次を演じるのは名優フランキー堺。どんちゃん騒ぎを繰り広げた佐平次だが一銭も持ってなかった…。軽快で痛快に展開していく物語には、石原裕次郎、小沢昭一、小林旭、二谷英明らが出演している。

 「居残り佐平次」のほか「品川心中」「お見立て」「三枚起請(ぎしょう)」なども取り入れられている。

 久々に見たという一之輔は「噺がいくつもブレンドされているのに、不自然さがまるでない。フランキーさんの体の動きがかっこよすぎ」と笑う。落語の「居残り佐平次」については魅力的だが難しい噺という。「地味な場面、流せるような場面が何もない。演じる側としてはとても労力がいる」と説明し、「自分は一回も満足にできたことがない。大名人たちもこれを得意にしていたという人はいないのでは」と話す。

 今年五月には、川島監督の故郷、青森県の映画館で開かれた落語会で披露した。その際、訪ねてきた川島監督の親類にも会ったといい、そんな縁も感じながら演じる。廓(くるわ)噺は分かりにくい部分もあるが、補足説明は最低限にとどめ「お客さんに想像していただきながら聴いてもらえればいい。佐平次は個性が強すぎるから大丈夫でしょう」と笑った。

 居残り佐平次は三日夜席で披露する。一之輔は「五人廻(まわ)し」(二十九日夜席)、「付き馬」(三十日夜席)、「お見立て」(三十一日昼席)も演じる。

 昼席は午後二時、夜席は同七時開演。四日は昼席が正午、夜席が午後五時開演。日替わり、昼夜別で柳家喬太郎、桃月庵白酒、立川志らく、講談の神田松之丞らが出演。各回とも映画の名場面の紹介やトークコーナーなどがある。問い合わせはADKアーツ=(電)03・6838・9257。

<かわしま・ゆうぞう> 1918年、青森県生まれ。38年、松竹大船撮影所助監督の採用試験に合格。43年に監督となり多数製作。54年に日活に移籍し「愛のお荷物」「洲崎パラダイス 赤信号」などを手掛ける。51本撮ったが63年、45歳で死去。「幕末太陽傳」はデジタル修復版でDVD化されている。

 

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