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【放送芸能】

三味線奏者・上妻宏光 新アルバムにダンス音楽「EDM」

「踊れるような曲をつくりたいというフラストレーションのようなものがたまっていた」と話す上妻宏光=東京都港区で 

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 ジャンルを超えた演奏活動を続ける津軽三味線奏者の上妻(あがつま)宏光(45)が7日、3年ぶりのオリジナルアルバム「NuTRAD(ニュートラッド)」を発売する。「伝統楽器で世界をおどらせたい」をテーマに、最先端のダンス音楽「EDM」(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)と三味線を融合。「心がワクワクし、踊るようなアルバムをつくりたかった」と意図した通り、躍動感ある1枚に仕上がった。 (原田晋也)

 今回のアルバム制作のきっかけは昨年七月、中央アジア・カザフスタンであった「アスタナ万博」だった。日本館で日本の伝統楽器コンサートをプロデュースした際、現地のアーティストとも共演。これまでと異質の音楽に触れ、熱狂する観衆を見て強い刺激を受けた。

 「三味線にこれまでからんだことのないようなジャンルとか、若いクリエーターの方を取り入れて作りたいなと思った」。静かでしっとりと聴く曲が多い三味線とは縁がなかったEDMを選んだ。

 収録の十曲は多彩な楽曲がそろう。軽快な電子音で始まる一曲目の「AKATSUKI」は、「今までの作品とはちょっと違うタイプ。クラブで流れてもみんな面白く聴いてくれ、踊ってくれるだろう」と手応えを語る。

 ゲストとして参加した元「THE BOOM」の宮沢和史は「いいあんべえ」をセルフカバー。沖縄の伝統楽器の三線(さんしん)と三味線の掛け合いを披露した。「ONE TO ONE」はパーカッションの大儀見元と一対一のライブ感あふれる演奏を聴かせる。「今回参加してくれた人は三味線を新しくとらえていて、僕一人だけで考えていたら出なかったフレーズもある」と、上妻自身も刺激を受けたという。

 来年一月からは東京など三都市でライブツアーを行う。三味線のステージでは珍しいDJ用の卓も設置するという。「よりビートを生で感じてもらえ、世界が広がるコンサートになると思う。今までのファンにはもちろん、三味線を聴いたことがないような世代にもぜひ聴いてもらいたい」

 ライブは来年一月二十四日に東京・ビルボードライブ東京で。同十六日に名古屋、同十七日に大阪でも公演がある。

 東京公演の問い合わせはビルボードライブ東京=(電)03・3405・1133。

◆「革新的、挑戦的」 編曲で参加、ゆよゆっぺ

 伝統楽器の津軽三味線との共演を異分野の若いアーティストはどう受け止めたのか。上妻の新譜に編曲で携わったDJ’TEKINA//SOMETHING a.k.a.ゆよゆっぺは「三味線に対する見方が大きく変わった。今まで僕の中では三味線は弦楽器の一つという位置付けだったが、旋律を奏でるだけではなく、効果音的な使い方もできる素晴らしい楽器だなと気付いた」と率直な感想を語る。その上で、上妻の新譜について「音楽は日々進化しているが、その中に日本の誇れる文化を落とし込んだら一体どうなるのか。革新的かつ挑戦的な一枚になっていると思うので、先入観を取り除いて聴いてほしい」と絶賛している。

 

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