東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 放送芸能 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【放送芸能】

映画「モースト・ビューティフル・アイランド」 監督・主演 スペイン出身のアナ・アセンシオさん

「作品のテーマは『克服』。ルシアーナは貧困や恐怖を乗り越え強くなる」と話すアナ・アセンシオ監督

写真

 米ニューヨークで暮らす貧しい女性を主人公にしたサスペンス映画「モースト・ビューティフル・アイランド」が十二日、東京・新宿シネマカリテを皮切りに、各地で順次公開される。監督と主演はスペイン出身のアナ・アセンシオ(40)。自身も俳優への夢を追ってニューヨークに渡り、苦しい生活をした時期があったという。「主人公と同じ視点に立って、スリルを体感してほしい」とアピールする。 (酒井健)

 主人公ルシアナは、幼い娘を亡くした悲しみを逃れ、スペインからニューヨークに渡ってきた不法移民。医療保険もなく、日雇いの仕事で生計を立てている。そんなある日、友人の女性から「金を稼げる」と誘われた仕事で、想像を超えた恐怖に遭遇する。

 作品のタイトルは、ニューヨークのマンハッタン島を示す。「美しい部分も、そうでない部分もある。皮肉を込めた」とアセンシオ監督は思いを込める。ルシアナが受けた「稼げる仕事」とは、売春ではない。「観客にそう予想させて覆すのは、狙い通り」と笑う。

 作品の序盤では、貧しい暮らしが切実感を伴って描かれ、クライマックスでは売春よりも猟奇的でスリリングな場面が展開する。

 アセンシオ監督は、スペインでの俳優経験を経て、二十三歳だった二〇〇一年九月、米中枢同時テロの直前に「俳優として演技を磨き、人生経験を積みたい」と夢を抱いて渡米。しかし、現実は厳しかった。「モデルとして就労ビザを取ったが、仕事も出演料も少なかった」。日払いのバイトなどで生活費をまかなう日々だった。

 その後、一人舞台の現代劇を各国で上演するなどの活動を続けてきた。一七年に米で公開した本作は、映画の初監督作品。同国のサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で最高賞に選ばれるなど、一躍国際的に注目を集める存在となった。

 撮影後に生まれた長男は、三歳になった。「今はプライベートに集中する時期。子育てが落ち着いたら、再び作品を撮りたい」と話す。脚本を執筆中の次回作もニューヨークが舞台で、女性の執着心がテーマという。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報