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【放送芸能】

正義とは?真っ向問う 映画「七つの会議」 主演・野村萬斎

「親会社の社長を御前さまと呼び、背広姿の時代劇とも受け取れる作品」と話す野村萬斎=東京都江東区で

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 池井戸潤の企業小説を原作にした映画「七つの会議」(福沢克雄監督)が2月1日、公開される。不祥事に巻き込まれていく社員たちを描く物語。主人公の八角(やすみ)民夫を演じるのは、狂言師の野村萬斎。「会社、個人、社会の正義とは。いくつも答えの出せる問題を真正面から問いつつ面白い作品になった」と語る。 (深井道雄)

 中堅電機メーカー「東京建電」の万年係長の八角は「居眠りハッカク」と呼ばれ、上司には叱責(しっせき)される日々を過ごす。しかし、ある日、上司をパワハラで訴えたことをきっかけに、会社の存在や社員の人生をも揺るがす秘密が明らかになっていく…。

 映画やドラマでは、陰陽師(おんみょうじ)、殿様、華道家といった役が多い萬斎。背広を着たサラリーマン役は初めてという。「ぐうたら社員の八角だが、隠された謎を解き、会社と対峙(たいじ)していく強さもある」と話す。原作と台本を読み、頭に浮かんだ八角像を「清貧の人」と言い「清貧の庶民から生まれた狂言の世界に長年身を置いていたことが、今回の役作りに生かせたような気がします」と振り返る。

 台本が仕上がり、「八角がかっこよすぎる」と感じた。提案して無精ひげ姿、猫背で歩くようにした。狂言の舞台などで背筋を伸ばしていて「猫背というのも疲れますね」と笑う。

 「陸王」「下町ロケット」「半沢直樹」シリーズなど、池井戸作品のヒットドラマのスタッフ、出演者が結集した。そこに、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの開閉会式の総合統括も務める時の人の萬斎が加わった。

 日本企業に潜むあしき体質を問う作品でもある。特に利益や結果、効率を第一に求める北川営業部長(香川照之)と八角の、鼻を突き合わせた激しいぶつかり合いは鬼気迫る。「会社の運命に生き死にを託す北川部長の緊張感を、僕はアンチテーゼの存在として、受け止める」

 ほかの出演者も含め、真剣勝負の演技合戦を楽しんだという。「原作をうまく換骨奪胎でき、本は本として、映画は映画として楽しめる仕上がり」と笑った。

北川部長(香川照之)(右)とのぶつかり合いの場面

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