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【伝統芸能】

<若き「和」を訪ねて>「男らしく」地域鼓舞 城西大学付属川越高 城西川越中・和太鼓「欅」

 「えいっ、やっ!」。埼玉県西部から中央部に向かって流れる入間川沿いに広がるのどかな景色の空気を破るように、気迫あふれる掛け声と、力強い和太鼓の音が響く。男子校の城西大学付属川越高校と併設の城西川越中学校の生徒会役員と生徒有志が参加する団体「和太鼓 欅(けやき)」の練習が始まった。

 練習は校内の集会室で月−土曜の午後二時間ずつ。時折プロ奏者が指導に来るが、基本的には上級生が後輩や新人メンバーを指導する。レパートリーは十数曲が伝承されている。

 発足は二〇〇五年。当初顧問だった高柳康雄教諭(59)は「地域に貢献する手段を模索していたところ、男子校として和太鼓の団体をつくりたいという生徒からの申し出があった」と振り返る。学校のシンボルでもある欅の木をチーム名にし、生徒会メンバーを中心に結成。地域の行事に参加したり、福祉施設に出向いたりして演奏する。

 発足時十四人だったメンバーは本年度、高校三年が八人、二年が十二人、一年が十六人。中学生は各学年五人ずつの計十五人。中高合計で五十一人という大所帯となった。太鼓の数も当初は宮太鼓など五台だけだったが、今は種類も増えて三十台以上になった。

 “長(おさ)”と呼ばれリーダーの高校三年小林隼人(はやと)さん(18)は身長一七八センチから繰り出す重低音の「大平太鼓(おおひらだいこ)」を担当。「大音響で男らしいパフォーマンスに憧れて、高校から太鼓を始めた。日々の筋トレや練習はきついが、自分たちでアイデアを出し合い、曲を完成させる過程が楽しい」と話す。

 迫力の演奏は、学校の文化祭や「川越春まつり」「川越太鼓まつり」、各種福祉施設などで年間約四十回披露している。また、全国高校総合文化祭にも埼玉県代表として五回出場を果たした。「技術向上も大切ですが、地域の方々への感謝も忘れないように心掛けています」と小林さん。演奏会場でも清掃を欠かさないなど「和」の取り組みから学ぶことも多い。 (小林泰介)

<私立城西大学付属川越高校・城西川越中学校> 埼玉県川越市山田東町。一九七二年四月、中高一貫の男子校として開校。田部井勇二校長。本年度の生徒数は高校七百八十六人、中学二百十二人。

 

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