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【伝統芸能】

玄祥がアントワネットに 宝塚「ベルばら」演出家と融合

 十八世紀フランス革命を題材にした新作能「〜薔薇(ばら)に魅(み)せられた王妃〜 現代能 マリー・アントワネット」が十二日、東京・国立能楽堂で上演される。脚本と演出は宝塚歌劇団の大ヒット作「ベルサイユのばら」を演出した植田紳爾(しんじ)が担当。非業の死を遂げた王妃アントワネットを演じる人間国宝の観世流シテ方梅若玄祥(うめわかげんしょう)(69)は「能に新しい風を吹かせたい」と意気込みを語る。

 シテ(主人公)のアントワネットの亡霊(玄祥)が、恋の相手フェルゼン(福王和幸)に、彼女が王妃になってから処刑されるまでの後半生を語り舞う。夢と現実が錯綜(さくそう)する夢幻能(むげんのう)の形で進行する。

 ギリシャ叙事詩など他ジャンルとの共演や融合を数多く手掛ける玄祥は、植田とは人気漫画「ガラスの仮面」を基にした新作能「紅天女(くれないてんにょ)」(二〇〇六年初演)以来二度目の共作。演出も担う玄祥は「宝塚の人気作品を能で表現することは難しいが挑戦したい」と意欲を見せ、アントワネットについて「自然児のようで理屈のないところで生きている。役者はそういう人間を表現したいもの」と思いをはせた。

 植田は「宝塚は足し算、能は引き算。両極端のものの中に共通するものがある」と分析。「これほど数奇な運命を生きた女性はいない。最期に断頭台に目隠しせず堂々と上がっていった彼女の心境を描きたい」と話した。

 振り付けと長唄創作を担当するのは玄祥の息子の藤間勘十郎。「数々の名作を手掛けてきた植田先生と、どんなものでも能にしてしまう父。すごい先輩二人がいるので自分の力を存分に発揮したい」

 公演には宝塚歌劇団出身の未沙(みさ)のえる、北翔海莉(ほくしょうかいり)も出演する。開演は午後三時、六時半の二公演。サンライズプロモーション東京=(電)0570・00・3337。 (岡博大)

 

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