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【伝統芸能】

民謡ってカッコイイ 若者くすぐる「民謡クルセイダーズ」

 日本の民謡をラテンやレゲエ調にアレンジするバンド「民謡クルセイダーズ」が初のアルバム「エコーズ・オブ・ジャパン」を出した。「安来節」(島根)や「会津磐梯山」(福島)などの名曲に新風を吹き込んだ中心メンバーの田中克海(ギター)と民謡歌手歴約25年のフレディ塚本は「まずは『民謡って何か楽しそう』と感じてもらえれば」と話す。 (藤浪繁雄)

 十人組のバンドは、東京・福生を拠点に活動する田中と塚本が出会って二〇一二年に結成。ラテン、カリブ、アフリカなど、世界の音楽に精通したミュージシャンたちが参加した。田中は「日本民謡はやぼったいイメージだったが、耳にするうちに引き込まれ、深く知りたくなった」と言う。陽気なラテン音楽とリズムが共通していたり、アフリカ・エチオピアの音楽と節回しが似ていたりと「発見が相次いだ」。その面白さをCDに込めた。

 収録した十曲は、ジャマイカのレゲエ調の「おてもやん」(熊本)、パーカッションを利かせてアフリカのアフロ音楽調にした「といちん節」(富山)、ソウルとラテンを混合したブーガルー調の「炭坑節」(福岡)など、オリジナルとは異なる味わいとなっている。塚本らは正統な民謡の節回しで伸びやかに歌い上げ、個性が際立つ演奏とマッチさせた。

 楽しいレコーディングの一方で、塚本は「民謡人口は減り、しかも高齢化している」と危機感を持つ。今回のCDに「各地には表に出てこないような民謡の名手が大勢いて、そうした歌手や奏者を刺激するきっかけになってほしい」と願いを込めた。

 バンドは若者が集まるクラブでライブを重ね「若い世代は楽しそうに踊ってくれる」と民謡の可能性に好感触を得ている。各地の商店街からも続々と声がかかり、イベントやライブでは「かつての民謡好きが懐かしがってくれ、初めて接する子どもも盛り上がってくれる」と田中は喜ぶ。塚本は「途絶えそうな各地の民謡を掘り起こし、伝承していきたい」と民謡のこれからを見据えて活動する。

 二十一日には東京・表参道のライブハウス「CAY(カイ)」でアルバム発売記念ライブを開く。

 

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