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【伝統芸能】

<評>若手躍進、若者も称賛 国立劇場「各流派合同新春舞踊」

 文化庁と日本舞踊協会の主催「各流派合同新春舞踊大会」(一月六〜八日、東京・国立小劇場)は、昼夜二部制で全六十作品を上演した。東西の各流派から新進気鋭の若手舞踊家がコンクール形式で競演し、いわば「日本舞踊の登竜門」の大会だ。

 二年後に東京五輪・パラリンピックを控え、日本の伝統文化の魅力が再評価されている。その中で、古典曲の歌詞の意味やリズム、作品の内容理解に加え、大切に伝承されてきた振り付けの体現など、各演目に挑んだ舞踊家からは、伝統を受け継ぎ、未来へとつなげていく責任感とひのき舞台に臨む気迫を感じた。観客席からは、初めて日本舞踊を見たという若者から伝統文化への憧れや、各演目の熱き競演に称賛の声も上がっていた。

 そんな今大会、三十七歳の若見匠祐助(わかみしょうゆうすけ)が清元「流星」で最優秀賞に輝いた。七夕の夜、織姫(おりひめ)と牽牛(けんぎゅう)が逢瀬(おうせ)を楽しむその中に、流星が颯爽(さっそう)と現れ、天上界で起きた隣の雷夫婦のけんかの子細を語る内容。演技力と舞踊力の双方が試される難曲に挑み、見事にその成果を収めた。

 夫婦雷から子雷、隣の婆雷まで、それぞれの役をうまく踊り分け、清元節と調和のとれた正確な「間」の実践とともに、今回は雷の角を付け替える趣向で作品の世界を面白く表現した。ほかに大会賞を八人、奨励賞を六人、会長賞を三人が受賞した。 (小林直弥=日大芸術学部教授)

 

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