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【伝統芸能】

勘九郎、七之助 父・勘三郎の思い継承 10・11月に七回忌公演

 歌舞伎の名優十八代目中村勘三郎さん(一九五五〜二〇一二年)の七回忌追善公演が十月に東京・歌舞伎座、十一月に東京・浅草寺境内に特設する平成中村座で上演される。勘三郎さんゆかりの演目で、二カ月連続公演に臨む長男の中村勘九郎(36)と次男の中村七之助(35)兄弟は「父が残してくれたもの、愛したものを大事につとめていきたい」と意気込みを語った。 (神野栄子)

 勘三郎さんは古典から新作まで幅広い作品を演じ、歌舞伎ファンの裾野を広げた。勘九郎は父の追善ができる喜びをかみしめながらも「あまりにも早く逝ってしまった父のことを思うと、悔しさと悲しみの感情がまだまだある」と率直な思いを明かした。江戸時代と同じような空間で芝居をつくろうと勘三郎さんが立ち上げた「平成中村座」については「『父の夢』であり『夢の小屋』。あの空間でこれからも続けていきたい」と、夢の継承を語った。

 七之助は「いつも舞台に上がる前に、心の中で『お願いします』と父の名前を唱えている。ずっと父を思い続け、色あせることなく、父の存在がどんどん大きくなっている」と父への思慕を募らせた。

 生前、勘三郎さんが工事中の歌舞伎座を見て「これは宝箱だね、いろんなものがどんどん出てくるね」と夢をふくらませていた思い出も披露し、「父が愛した歌舞伎座と平成中村座でやらせていただけることを父も喜んでいると思う」。

 ◇ 

 歌舞伎座の夜の部(午後四時半開演)で上演する「吉野山」では、勘九郎が佐藤忠信(実は源九郎狐(げんくろうぎつね))、坂東玉三郎が静御前を演じる。勘九郎は「(祖父の)十七代目勘三郎の追善で、父が(六代目)歌右衛門のおじさまと踊った思い出を話してくれた。それを大恩ある玉三郎のおじさまと踊る幸せ。うれしい」と喜ぶ。

 昼の部(午前十一時)「佐倉義民伝」では、松本白鸚が木内宗吾、七之助が女房おさん。七之助は「父が祖父を亡くした時、白鸚おじさまによく教えていただき世話になったんだよと言ってました。父の亡くなった後、こうして女房役をやらせていただくことに驚きました」と話す。

 歌舞伎座「十月大歌舞伎」(十月一〜二十五日)はほかに、昼の部「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」「大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)」、夜の部「宮島のだんまり」「助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつざくら)」も上演される。

 「平成中村座十一月大歌舞伎」(十一月一〜二十六日)は、昼の部(午前十一時)が「実盛(さねもり)物語」「近江のお兼」など。夜の部(午後四時)が「弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)」「仮名手本忠臣蔵〜祇園一力茶屋の場」など。

 チケットホン松竹=(電)0570・000・489。

 

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