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【ベルギー奇想の系譜展】

芸術の魅力をひもとく ギャラリートークに80人参加

作品の解説をする担当学芸員の伊藤伸子さん(左)=宇都宮美術館で

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 宇都宮市長岡町の宇都宮美術館で開催されている展覧会「ベルギー奇想の系譜展」(東京新聞など主催)の会場で22日、担当学芸員が作品の特徴や展示に込めた思いなどを語るギャラリートークがあり、来場者約80人が作品を見ながら解説に耳を傾けた。 (小川直人)

 展覧会は、十五、六世紀を代表するボスやブリューゲル、二十世紀のマグリット、現代のヤン・ファーブルらの絵画や立体作約百二十点を並べていて、ベルギー・フランドル地方で受け継がれた「奇想」と呼ばれる芸術をひもとく。

 学芸員の伊藤伸子さんは、展示の目玉となるヒエロニムス・ボス工房の「トゥヌグダルスの幻視」を「罪を戒める教訓的な作品」と解説。同美術館所蔵でベルギーの画家ルネ・マグリットの名作「大家族」の前では、「同時代の画家であえて作風の違うポール・デルヴォーの作品を一緒に並べた。違いや共通点を感じてほしい」と話した。

 逆さにつるされたガイコツで胸には金塊、口に筆をくわえるといった現代アートの作品について、伊藤さんが来場者に印象を聞くと「黄金のハートの持ち主」「罰を受けている」などとさまざまな反応があった。伊藤さんは「死や心の闇を主題にしながら、どこかユーモラスな作品も多い。大国に囲まれたベルギーのしなやかさや、したたかさが感じ取れる」と結んだ。

 説明を聞くため、さいたま市から訪れた佐藤慶夫さん(70)は「作品や展示の背景が分かって良かった。マグリットはもう少し冷たいイメージを持っていたが、色使いに温かみを感じた」と感想を話していた。

 展覧会は五月七日まで。ギャラリートークは同六日午後二時にも開かれる。

 

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