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【ベルギー奇想の系譜展】

(下)視点により変わる印象 3Dアーティスト、絵本作家・永井秀幸

ルネ・マグリット「虚ろな目」 1927または1928年 個人蔵 (C)ADAGP,Paris&JASPAR,Tokyo,2017 E2779

写真

 「虚(うつ)ろな目」を見つめながらどのような心境でこの作品を描き上げたのだろうと想像を膨らませていると、ふとマグリットの絵に初めて出会った頃の事を思い出しました。

 当時はまだ中学生で情報を調べられる手段が少なかったため、作品に対する考え方や妄想がどんどん膨らんでいった記憶が今でも残っています。それに比べて現在はネットで検索すれば解決してしまい、内面にある真意を感じ取ろうとする意欲が減ってしまったような気がします。

 改めて絵を見返すと、あの頃と変わってしまった自分に対し哀れみを感じている表情にも見えてきて思わずドキッとしてしまいました。鑑賞者の視点によって印象が変わるため、答えが見つかりそうで見つからない不思議な作品です。

    ◇

 「ベルギー奇想の系譜」(東京新聞など主催)は二十四日まで東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中。問い合わせは、ハローダイヤル=(電)03(5777)8600=へ。

 

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