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【シャガール 三次元の世界】

(2)素朴で大胆…神の祝福 《ヤコブの梯子》

 《ヤコブの梯子(はしご)》は、旧約聖書の「創世記」に取材した大理石彫刻だ。ヤコブはユダヤ民族の祖とされる人物。旅の途中で、天上と地上をつなぐ梯子を天使が上り下りしている夢を見る。子孫が偉大な民族になるという神の祝福だった。

 石の下部にヤコブ、上部に梯子と天使が彫られている。元の石の形が柱のような形状のため、モチーフが上へ上へと展開されているが、それが「ヤコブの梯子」というテーマと響きあって見事な造形を見せている。素朴だが大胆で力強い彫りも見どころだ。

 展示の地震対策は頭が痛い。重量のある展示物の場合はなおさらだ。入場者の安全と作品の保全を考えれば、最大限の対策をとることが求められるのは当然である。

 本作は八十五センチと背が高いが、安定した台の上に設置し、支柱で支えるなど転倒防止策を十分に講じて展示する。その上、東京ステーションギャラリーが入る東京駅丸の内駅舎は免震構造である。どうか安心してご覧いただきたい。

 (東京ステーションギャラリー館長・冨田章)

*ほかにも《空想の動物》など彫刻作品は五十点を出品します。

■「シャガール 三次元の世界」展は16日から12月3日まで東京ステーションギャラリーで開催します。開館時間は午前10時〜午後6時(金曜日は午後8時まで)。入館は閉館の30分前まで。休館日は月曜日(ただし18日、10月9日は開館)と19日、10月10日。有料。問い合わせは同ギャラリー=(電)03(3212)2485=へ。

 

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