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「大ダルマ制作200年記念 パフォーマー☆北斎 〜江戸と名古屋を駆ける〜」展

<展覧会作品より>(2)見世物の下絵も描く

葛飾北斎「麦藁細工の図」1820(文政3)年 太田記念美術館蔵(前期展示)

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 一八二〇(文政三)年浅草奥山で大掛かりな見世物が興行された。三国志に登場する諸葛亮(しょかつりょう)、白象に乗る劉備(りゅうび)の側室・甘(かん)夫人、柄に蜀(しょく)の英雄がデザインされた長さ二十二メートルの青龍刀(せいりゅうとう)や、十二支の額面、かごの中の丹頂鶴(たんちょうづる)などが展示してあった。

 これらは麦わらで細工した見世物で、本図はそれを葛飾北斎が錦絵化した作品である。さらに、この見世物をデザインしたのも北斎なのである。浮世絵師が興行されている見世物の絵を描いて売り出すことはあっても、それ自体の下絵を描くことは珍しいことで、北斎の多方面での活動がうかがえる。

 本図は、自分でデザインした見世物を錦絵にした珍しい作品ともいえる。もともと四枚続きで一番左の図を欠いているものだが、当時の見世物の華やかさを伝える貴重な資料である。(竹村誠・すみだ北斎美術館学芸員)

 本展は10月22日まで、すみだ北斎美術館で開催中。10月3日から後期展示。月曜日(10月9日は開館)と、10月10日は休館。問い合わせはハローダイヤル=(電)03(5777)8600=へ。

 

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