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「大ダルマ制作200年記念 パフォーマー☆北斎 〜江戸と名古屋を駆ける〜」展

<展覧会作品より>(3)不思議な術に胸躍らせ

葛飾北斎『北斎漫画』十編「吹馬」ほか1819(文政2)年 すみだ北斎美術館蔵

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 北斎は一八一二(文化九)年に名古屋へ旅した際、弟子の牧墨僊(ぼくせん)宅で三百図ほどの絵図を描いた。これをもとに一八一四(文化十一)年に「北斎漫画」の名で絵手本を出版したところ大流行し、全十五編まで刊行される。

 森羅万象を描いた「北斎漫画」は、当時の庶民文化も生き生きと描き出している。当時、見世物や奇術、大道芸は大変人気だったが、本図には、刀を呑みこむ「呑刀(どんとう)」、手のひらから波がほとばしり出る「掌中浪(しょうちゅうろう)」、袖の中より小さな人物が踊りながら次々と姿を現す「袖中仙(しゅうちゅうせん)」、呪術で自らの姿かたちを隠す「隠形(おんぎょう)」、つぼの中に入り込む「壺中仙(こちゅうせん)」など、さまざまな不思議な術が描かれている。

 これらの奇術には、実際に行うことができたのか首をかしげたくなるようなものもあるが、当時の人々は胸を躍らせながらこの絵を眺めたことだろう。(山際真穂・すみだ北斎美術館学芸員)

   ◇

 本展は10月22日まで、すみだ北斎美術館で開催中。10月3日から後期展示。月曜日(10月9日は開館)と、10月10日は休館。問い合わせはハローダイヤル=(電)03(5777)8600=へ。

 

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