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【ヒデキ!カンレキ!! 西城秀樹 感謝の歴史】

(18)テレビコマーシャル 「ピース」の陰に“演出家”

イラスト・赤塚千賀子

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 「ヒデキ、感激!!」。四十年以上前に出演したカレーのテレビコマーシャルで、このフレーズに出合い、本当に幸せでした。

 当時は「情熱の嵐」「ちぎれた愛」とヒットが続き、僕の名が広まってきたころ。これだけ長い間使うキャッチフレーズになるとは、想像できませんでした。

 CM撮影の舞台裏は、幼稚園の先生になったかのよう。共演者は子どもたちばかりでした。実は、隠れた演出家がいたのです。ある日、お母さんに連れられ見学に来た二、三歳の子どもが、僕を見るなりうれしそうに自分の顔をたたき「ピース」サインを出したんです。まだ話せない子どもの感激の表現に「これは使える!」とピンと来ました。

 「♪リンゴとハチミツ とろ〜りとけてる−」。カレーのおかわりをせがむ子どもたち。ほおをたたき「ヒデキ、感激!!」の言葉とともに、ピースサインを出すしぐさは、大反響を呼びました。

 延べ十二年出演させていただいたこのCMでは、「ヒデキ、ご機嫌!!」「ヒデキ、満足!!」というフレーズもありましたが、なぜか「ヒデキ、感激!!」が多くの人の記憶に残ったようです。CM撮影では何杯も食べなければならなかったのですが、生まれ故郷を若くして離れた僕にとって、カレーライスはおふくろの味。心から大好きな味を表現できるとあって、全く苦になりませんでした。撮影で実際に食べたのは甘口のこのカレールーではなく、辛口のカレー。今だから言える裏話です。

 昨年の誕生日に開いた還暦ライブでは、メーカーがカレーの「還暦バージョン」の特別パッケージを作って、ファンにプレゼントしてくれました。長いお付き合いに、とても感謝しています。 (歌手)

 

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