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【言わねばならないこと】

(77)権力改憲の怖さ隠す 環境広告会社代表・マエキタミヤコさん 

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 二〇一一年三月に起きた東京電力の福島第一原発事故から三カ月で、ドイツは脱原発の方針を決めた。その後に来日したドイツ連邦議会のエネルギー部会長と面会した際に「どうして遠い日本の事故がきっかけで、脱原発できたのか」と聞くと「民主主義が育ったから。コンフォーミスト教育をやめた成果だ」という答えが返ってきた。

 コンフォーミストとは、順応者とか従う人という意味で、自分の意見を言わずに権力者に従う人などを指す。コンフォーミスト教育は、こうした人間を生みだす教育のことだ。

 ドイツは、ヒトラーを生みだした原因の一つにコンフォーミスト教育があったと考え、戦後はそれをやめたという。それに比べて日本はどうだ。むしろ、戦後に強まったのではないか。

 意見を言わずに、ずるずる流されるのは危険だ。安全保障関連法は怖い法律なのに、その怖さが見えていない人が、朗らかに法律を成立させた側に投票してしまっている。でも、いつか怖さが見え、はっとするときが来る。

 今すべきことは、きちんとした情報を伝えること。例えば、無関心といわれる人たちは本当に無関心なんだろうか。情報が伝わってないだけじゃないのか。それを「無関心」と名づけることは間違いだと思う。

 参院選の結果、改憲勢力が議席の三分の二を占めた。しかし、これですぐに改憲できるわけじゃない。国民投票があるから、最後は国民の選択になってくる。権力の側は改憲の先にある怖さを隠そうとする。私たちは隠せないように情報発信していくことが大事だ。

<本名は内田(旧姓・前北)美弥子。>1963年生まれ。環境広告会社「サステナ」代表。夏至と冬至の夜に2時間、電気を消して過ごす運動「100万人のキャンドルナイト」の呼び掛け人。

 

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