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【特定秘密保護法】

「あらかじめ指定」に重大な疑問 特定秘密 報告の要旨

 特定秘密の運用状況を点検する衆院情報監視審査会がまとめた報告書の要旨は次の通り。 

 特定秘密になり得る見込みが低いのに、特定秘密を「あらかじめ指定」することには重大な疑問がある。実際、二〇一六年中に情報が存在しなかったとして五件の指定が解除された。特定秘密の対象が、際限なく広がらないようにする特定秘密保護法の基本理念から外れた運用がなされている。「あらかじめ指定」が拡大していることを踏まえ、より適切な規定を定めるべきだ。

 行政文書はないが担当者の記憶、知識としてのみ情報が存在する特定秘密については、情報の特定および立証を困難にするなど、情報の保護および漏えいを防止する上でも重大な疑問がある。そのような指定は、暫定的な処置としてやむを得ない場合を除き行わないことが必要だ。

 昨年、特定秘密の運用で政府に意見表明した事項については、十分な措置が講じられていないものがある。

 国家安全保障会議(NSC)の議論の情報開示に関しては、審査会への議事録提示は困難との説明があった。引き続き調査を行う必要がある。

 特定秘密の保存期間満了前に秘密文書を廃棄する時は独立公文書管理監がチェックし、管理監による審査会への定期報告の制度化を求めた。だが、政府側から特段の言及はなかった。

 政府に対し、審査会ならびに立法府への説明責任を十分果たすとともに、審査会が指摘した事項や報告書の意見について、早急に改善を図ることを強く求める。具体的な改善を行わない場合、必要に応じて国会法に基づく改善勧告を行う。

 政府が一五年末までに指定した特定秘密四百四十三件のうち、百六十六件で秘密を記録した行政文書が存在しないことが明らかになった。審査会での質疑、指摘を踏まえ、政府は新たに文書を作成するなどの措置を取った。文書がない特定秘密は三十六件減る見通しとなった。

 百六十六件のうち、行政文書ではないが暗号などが存在しているケースは九十一件、「あらかじめ指定」は十五件あった。行政文書などを廃棄したり、他の行政機関に文書を移したりして「職員などの知識として存在する」ものも十件あった。再集計の結果、実際は文書が存在していたものもあった。

 

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