東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 特定秘密保護法 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【特定秘密保護法】

<特定秘密の今>(2)際限なく広がる指定

写真

 特定秘密保護法に基づく「特定秘密」の指定数、秘密を記した公文書は年々増えている。特定秘密には、国の安全保障に著しい支障を与える恐れがあり、特に秘匿を必要とする情報が指定される。本来は極めて限定されるべきだ。本紙は二〇一三年十二月の同法成立前から、秘密指定は際限なく広がり、国民の「知る権利」を侵す恐れがあると報じてきたが、現時点では懸念が的中した形だ。

 政府によると、同法が施行された一四年末時点で特定秘密は三百八十二項目。これは整理箱のラベルのようなもので、それぞれの箱の中に入る「特定秘密を記載した文書」は計十八万九千百九十三件あった。それが一五年末には四百四十三項目、二十七万二千二十件へと増加。一六年末は四百八十七項目(文書数は未発表)とさらに増えた。

 秘密指定が拡大する背景には、政府が策定した運用基準のあいまいさがある。運用基準では、指定対象は「安全保障に関する重要なもの」など、幅広く解釈できる表現を含んでいる。

 秘密指定を監視する機関が十分に機能するのかという疑問も強まっている。「独立公文書管理監」が内閣府に、「内閣保全監視委員会」が内閣官房に置かれたが、「政府内の組織が厳しく監視できるのか」と当初から懸念が出ていた。

 衆院情報監視審査会の年次報告書によると、独立公文書管理監は特定秘密が書かれた文書を検証する際、各省庁に「典型的な文書」を選ばせて確認する方法をとっていた。報告書は「より多くの文書を抜き打ちで確認する」方法の検討を求めた。 (安藤美由紀)

 

この記事を印刷する

PR情報