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【記者たちの戦後経済秘史】

ヒット曲が街を変えた 池井戸聡(東京経済部)

そごう東京店の開店日のすさまじい混雑=そごう・西武提供

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記者とデスクの両面からかかわった、自分にとっても珍しい連載だったが、取材は毎回驚きの連続だった。

昭和の大ヒット曲「有楽町で遭いましょう」の歩みは自ら取材し、記事を書いた。歌が百貨店を変え、有楽町の街を変えた…。高度経済成長期、それがどれほどの勢いある現象だったのか。当時は十代、現在は七十代の方々に直接会え、証言を得られたのは一記者としてうれしい体験だった。

「インスタントラーメンにもう一つの元祖」では、取材で新たな「秘史」がみつかるたび、担当デスクの自分が白山泉記者以上に興奮していた。半世紀以上前、南極で「長寿麺」を食べた方が健在。しかもその味を証言してくれた。長寿麺の特許が日清食品に渡った際の契約書の入手は奇跡といっても良いだろう。

何よりこれらの秘史を紙面で読者に伝えられたのは大きな喜びだった。取材では「歴史のウラを取りたい」と関係者を何とか捜し出したものの、その方は既に鬼籍に…という場面が多くあった。それでも限られた条件の中で多くの秘史を掘り起こせたと、今は満足している。

 

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