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【記者たちの戦後経済秘史】

「軍極秘」…証言を求めて 望月衣塑子(東京経済部)

進空式で飛ぶ木製の爆撃機「明星」=航空情報提供

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取材を始めた時は、戦時中、中国で物資を調達するために、中国に運び出した金塊を積んだ潜水艦の記録はないか、というものでした。防衛省の防衛研究所の史料室に通い、焼却されずに残った潜水艦の航路や運んだ物資などが記録された日誌をしらみつぶしに探したが、金塊を運んだという潜水艦の記録はついに見つけることができなかった。金塊の輸送は、秘密裏に大蔵省が実施していたと言われ、潜水艦の日誌にも記録はあえて残さなかったのかもしれない。

戦時下に航空本部が下した木製の訓練爆撃機の製造命令の史料は、防衛研究所の史料室に在席する元航空自衛隊員でパイロットだった男性職員の助言ですぐに発見できたが、史料をぱっと読んだだけでは、何を意味するものかさっぱりわからず、「軍極秘」や「用済み後焼却」の押印の意味など、文書の一文一文を男性職員に細かく説明してもらいながら読み解いた。史料に名前があった将校の遺族に取材するため、旧海軍の名簿に記載されていた幹部の住所を片っ端から抜き出し、電話番号を割り出して、ようやく航空本部の総務部部員だった池田二男氏の長男英雄さんにたどり着くことができ、戦中、戦後の二男氏の様子やその後を取材することができた。

 

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