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【とちぎ こころの健康便】

身近な人への遠慮 「私」を主語に話してみよう

 「身近な相手に、言いたいことが言えない」。そんな悩みはありませんか。普段の生活にあまり深く関わりがない店の店員などには遠慮なく言えるのに、両親や夫、妻には、思っていることをストレートに伝えられない。相手が自分と違う考えを持っているとき「私はこう思う」と主張したいけれど、我慢して言葉をのみ込んでしまう。それではストレスもたまります。なぜ、身近な人に遠慮を感じてしまうのでしょうか。また、言いたいことが言えない自分を克服する道はあるのでしょうか。水島先生に聞きました。

 本来は、身近な人にこそ自分を分かってもらいたいもの。それなのに身近な人に言いたいことが言えないというのは、店の店員などと違い、関係が悪くなるととても困る相手だからでしょう。あるいは、「関係がややこしくなると面倒」ということもあると思います。

 もちろん人によっては、身近な人だからこそ言えるという場合もあるのですが、今回は「なかなか言えない」というケースについて考えてみましょう。

 身近な人との関係はある程度パターン化していると思います。ですから、「こういうことを言ったらこう言い返されるだろう」「かえって責められてしまうだろう」と予想できる場合もありますし、「親を大切にすべきだ」という考えの下、つい従ってしまう人も少なくないと思います。

 しかし、身近な人との関係性は、ストレスはもちろん、心の病にすらつながるもの。それだけ心の健康に与える影響が大きいと言えるでしょう。

 相手との関係を損ねずに、自分が言いたいことを言うためにはこつがあります。それは、主語を「あなた」にしないで「私」にすること。また、相手の言い分をよく聴いてから話すことです。

 「言い返す」というような形にすると、どうしても相手の意見を否定することになってしまいますし、相手も身構えてしまいます。関係性にはマイナスでしょう。

 そうではなく、「なるほど、その考えはよく分かった。私はね、ちょっと考えが違って、○○だと思うんだ」というように、相手の意見も尊重しつつ、「私」を主語にして自分の考えを話してみてください。相互理解が深まることは、関係性にマイナスにならず、むしろプラスになると思います。

(精神科医・水島広子)

 

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