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【とちぎ こころの健康便】

過干渉な義母への対応 夫を通して、謝意込めて

 孫の誕生は、祖父母にとっても大きな喜びです。別居していて顔を毎日見られないなら、何かと機会をつくって会いたくなる気持ちは分かります。しかし、少々度が過ぎて、嫁を困らせる義母もいるようです。お宮参りに初節句と、イベントを自ら仕切るばかりか、事前に連絡もなく家に突然やって来る…。親切心でやっているように見えますが、自己満足に過ぎないという見方も。強く言えない相手に、自分たちが困っていることを分かってもらうには、どう言えば良いのでしょうか。水島先生に聞きました。

 祖父母(特に祖母)は育児経験がありますので、「自分に仕切らせてくれれば大丈夫」というような感覚があると思います。また、予告なく家に突然やって来るというのも「家族なんだから」という親しみの表れでしたらなかなか抗議できません。

 そうは言っても、やはり若い夫婦は自分たちの家庭をつくっている最中ですし、子育ての一義的な責任を負っているのも親です。祖父母亡き後も、子どもにずっと責任を負っていくのは親です。

 過保護な親が子どもの力を損ねるのと同様、過保護な祖父母も、「親が子どもを育てる力」を損ねがちなので注意が必要です。子育てと同様に、試行錯誤が必要なのです。

 義母とのやりとりの原則は、「夫を通すこと」。嫁姑関係はどうしても難しくなりがちです。実子である夫の言い分の方が、当然受け入れやすいでしょう。

 そうは言っても、「自分たちのやり方に口を出さないで」「連絡もなく勝手に来ないで」という表現では拒絶的になってしまい、「結婚したら息子は変わってしまった」「嫁にとられた」という思いにつながるかもしれません。そもそも、「そんな失礼な言い方はとてもできない」と感じる夫も少なくないでしょう。

 「お母さんは、僕を育てるときに本当に一生懸命にやってくれたよね。すごく感謝しているし、僕もそういう親になりたいんだ。だから、新しいことばかりだけど、自分たちでやってみたい。もちろんお母さんの力が必要になることは多いと思うけど、そういうときは助けてくれるかな」というような言い方だったらどうでしょうか。

 突然家を訪れることについては、「せっかく来てくれるのなら、僕がいるときにしてよ」と言えば大丈夫なのではないかと思います。 (精神科医・水島広子)

 

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