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【とちぎ こころの健康便】

物事を継続する秘訣は 頑張る自分を認めよう

 「今年こそ禁煙を」「夏までに五キロ痩せるぞ」「ゴルフを習おう」。勉強、仕事、健康、習い事で、誰もが一度は目標を立てたことがありますよね。「成功体験」に触発されて多くの目標を設定したものの、何一つ達成できないで終わったという話も聞きます。「継続は力なり」を頭で理解していても、実践できない自分が嫌になってしまう人もいるようです。意志が弱いのか、飽き性なのか、目標設定の仕方が悪いのか。物事をこつこつと続けられるようになる秘訣(ひけつ)はあるのでしょうか。水島先生に聞きました。

 「継続力」は、実は、先天的な性格として分類されるものの一つです。これは、「よい・悪い」の話ではありません。継続力として見れば「よい特質」ですが、柔軟性に欠けしつこくなりすぎる、という欠点にもつながりかねません。自分のタイプを理解して、うまく使いこなしていく必要があります。

 さて、なかなか継続できない人については、私は「自己否定」がキーワードだと思います。目標を立てた。でも、人間、そうそううまくいくものではありません。そんなときに、「自分はどうせだめなんだ」と思ってしまうと投げやりになり、本来可能なはずだった進歩もできなくなってしまうのです。「目標に向けて頑張ろう」と思うためには、自己肯定が必要だからです。

 目標設定が高すぎる、ということももちろんあるでしょう。人間はあくまでも遺伝情報を持った生物ですから、できること・できないことがあります。それを無視して目標を立てても、うまくいかないに決まっていますし、そこに「自分はだめだ」「自分は弱い」などという意味づけをしてしまうと、ますます実現は遠のいてしまうでしょう。

 一番は、「自分はだめだ」と思うのをやめること。「自分なりに頑張っている。でも今日はうまくいかなかった。それには事情もあったから、仕方ない。リセットして、明日からまた頑張ろう」が一番よいのです。

 また、こつこつ続けるには、「できるに決まっている目標」よりも易しい目標を立てること。そして、それが達成できても、そこまでにしておくことです。そうすると、「今日はちゃんと目標に達した」という達成感から、心の中に余裕が蓄積され、次へのモチベーションにつながるでしょう。 (精神科医・水島広子)

 

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