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【福島原発事故】

東電破綻処理を 泉田・新潟知事インタビュー

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 新潟県の泉田裕彦(いずみだひろひこ)知事は十七日、本紙の取材に答え、同県の柏崎刈羽原発の再稼働を盛り込んだ東京電力の新しい経営再建計画について「最大の問題は貸し手責任のある金融機関や、株主が免責されていることだ」と指摘。東電を破綻処理して、金融機関などに責任を取らせるべきだとの考えを示した。 

 東電の再建計画は十五日に政府の認定を受けた。収支改善策の柱として、柏崎刈羽原発1、5、6、7号機の四基について、今年七月から二〇一四年度中に順次、再稼働することを盛り込んだ。これに対し、泉田知事は「福島の事故の検証と総括が終わっていない。再稼働の議論をするべき時期ではない」と強調した。計画通りの再稼働は、早くも難しい状況となった。

 再建計画は再稼働が遅れれば、今年秋ごろまでに最大10%程度の電気料金の値上げが必要になるとも明記した。泉田知事は「負担するべきなのは、免責されている金融機関や株主だ」と述べ、「再稼働か値上げか」を利用者に迫る東電の姿勢を批判した。

 また、東京都知事選で「脱原発」が争点になることについては、「電力の消費地で、生活を維持するためのエネルギー政策をどうするかの議論を深めるいい機会となる」と期待を示した。

◆安全よりお金優先 反省ない

 新潟県の泉田裕彦(いずみだひろひこ)知事との主なやりとりは次の通り。 (聞き手・西尾玄司)

 −東京電力の経営再建計画の問題点は。

 「東電に安全確保を第一に求めなくてはいけない立場である貸し手責任のある金融機関と、株主の責任が免責されていることだ。東電が事故を起こしても、貸したお金は返ってくるし、株価が上がるということであれば、安全が軽視されることにつながる」

 −東電を破綻処理するべきだと考えるか。

 「責任を取らなくてもいいという状態を放置すれば、過去の反省に基づいて会社を立て直そうという力が働かない。会社がつぶれることと、電力供給が止まることは全く違う。(法的整理をした)日本航空は運航を止めなかったし、金融機関や株主も責任を取った」

 −計画は柏崎刈羽原発の再稼働を前提にしている。

 「再稼働の議論の前に東電が今やるべきことは、福島事故の検証と総括だ。計画には、安全文化をどうつくるかという部分がない。リストラをするのは、(原発の安全性への)チェック体制を落とすということなのか。安全よりお金が優先された計画で、事故を起こした反省がまったくない」

 −東京都知事選で「脱原発」を主張する候補者と連携する考えは。

 「誰が知事になって、どういう政策を打ち出すのかが分からないので、何とも言えない。ただ、(原発の安全確保の点で)『国にちゃんとやってよ』と一緒に言ってくれる人は、多ければ多いほど歓迎だ」

<いずみだ・ひろひこ> 1987年に京都大卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。大臣官房秘書課長補佐、国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官などを経て2004年に新潟県知事に初当選。現在3期目。新潟県出身。51歳。

 

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