東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > タイムライン > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【タイムライン】

FA大型補強 Vに近道? 山口俊・森福・陽 巨人、初の3選手獲得

写真

 プロ野球・巨人がフリーエージェント(FA)制度で球界史上初となる3選手を一挙に獲得した。DeNAの山口俊、ソフトバンクの森福允彦、日本ハムの陽岱鋼(よう・だいかん)と他球団の主力級がずらり。かつて“お家芸”とも言われた多額の資金を投じる大型補強は、3年ぶりのセ・リーグ制覇に向け、果たして実を結ぶのか。巨人を例にFAの有効性を考えた。 (対比地貴浩)

 「人数というより、優勝するために何が必要かを考えた上でチーム編成をしている」。19日にあった陽岱鋼の入団会見で、同席した巨人の堤辰佳ゼネラルマネジャー(GM)は前例のないFA補強を問われ、そう語った。

 巨人がFA選手を1シーズンに複数獲得するのは、いまに始まったことではない。FA制度が導入された1993年から昨年までの23年間で、2人同時に獲得したのは7度。川口和久と広沢克己が移籍した94年を皮切りに、そうそうたる面々が名を連ねてきた。7度のうち、翌年に優勝したのは4度。2006年に小笠原道大と門倉健を獲得すると、07年は前年4位から頂点に返り咲くなど大型FA補強は一定の成果を上げてきた。

 ただ、利点ばかりではない。今季、13年に移籍した大竹寛は6勝止まりで、片岡治大もレギュラー落ちし、契約更改では軒並み減額。11年に鳴り物入りで移籍した杉内俊哉は、けが明けの影響で1軍登板さえなかった。

 フル出場して打率3割台の村田修一を除けば、チーム内の立場が微妙なFA選手もいる。FAは長年の実績の下に得られる権利だけに、移籍後も長きにわたってチームの戦力アップに貢献してくれるとは限らない側面もある。

 今季は12球団で唯一、FAで選手を獲得していない広島がセ・リーグを制覇。巨額の予算を投じなくても、ドラフト戦略や育成、的確な外国人補強などで強固な戦力をつくれることを証明した。その流れに逆行する大型補強について「絶対に欠かせない選手としてオファーを出した」と堤GM。史上初のFA3選手獲得は優勝に直結するのか。来季の巨人の成績が注目される。

◆FA移籍計81人 うち巨人3割

巨人の入団会見で背番号の「2」を指で示し、ポーズをとる陽岱鋼(右)と高橋監督=東京都内で

写真

 今オフを含め、FA制度で国内球団に移籍した選手は計81人。このうち最多23人を獲得したのが巨人で、全体の約3割を占める。次いでソフトバンクの13人、3位が阪神の11人と資金力のある球団が目立つ。

 一方で今季日本一に輝いた日本ハムは、2004年にヤクルトから稲葉篤紀を獲得したのみ。セ・リーグを制した広島と並び、生え抜きと外国人補強によるチームづくりを徹底していることが分かる。

◆陽「優勝に貢献したい」入団会見

 巨人への移籍を決めた日本ハムの陽岱鋼は19日、東京都内で入団会見に臨み「優勝に貢献したい」と意気込みを語った。5年総額推定15億円の大型契約とみられ、背番号は「2」になった。

 会見には故郷・台湾の報道陣も多数参加。楽天やオリックスも獲得に動いた中、巨人入りの決め手は「優勝には君の力が必要と言ってもらえた」と明かした。口説き落とした堤GMは「課題である外野の一角を埋める素晴らしい選手」とたたえた。

 プロ11年目の29歳。高橋監督も「走攻守がそろっている」と高く評価する万能型だ。ただ打率3割以上のシーズンは過去に1度もなく、2013年にパ・リーグ盗塁王に輝いた自慢の足も、今季は5盗塁と精彩を欠いた。それでも、新天地で迎える来季へ向け「プレッシャーを力に変えたい。自分を信じてやりたい」と語った。

<日本のFA制度> 1993年のオフから導入され、原則1球団2人まで獲得できることになった。2008年の制度改正で、FA選手を前所属球団における年俸順で上位3人をAランク、4〜10位をBランク、11位以下をCランクに分け、Cランクは1球団2人の対象外となった。過去、同じ年に2人獲得したのは巨人の7度が最多で、ソフトバンクが3度、阪神、DeNA、ヤクルトがそれぞれ1度ある。

写真
 

この記事を印刷する

PR情報