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【タイムライン】

高校女子野球 伸び盛り 全国大会に23チーム、5年前の3倍

ベンチ脇からサインを送る岐阜第一の小久保監督(右)=3月29日、埼玉県加須市で

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 高校の女子硬式野球部が増えている。今春、埼玉県内で開催された全国大会に出場したのは23チームに上り、5年前の3倍を超える数になった。チーム数の増加は、発足から8年目を迎えた女子プロ野球が大きな影響を与えているようだ。 (桜井章夫)

 埼玉県加須市で3月27日から4月2日にかけ「全国高校女子硬式野球選抜大会」が行われた。大会は2000年から始まり、今回で18回目。12年の第13回までは出場チーム数が6〜9だったが、13年に11となり、一昨年と昨年は19、今年初めて20を超えた。

 地区予選はなく、希望すれば出場できる。現在はトーナメント方式で実施。今回の決勝は履正社(大阪)が前回覇者の埼玉栄(埼玉)に1−0で勝ち、初優勝した。

 男子と同じように夏には選手権大会が兵庫県内で行われており、昨年の第20回大会には24チームが出場した。高校の女子硬式野球部は今年4月時点で26校にあり、ほかに地域の連合チームが一つある。

 女子の硬式野球部が増えたことに全日本女子野球連盟の浜本光治副会長は「部活で野球をしたいという女子生徒は多い。やはり野球は日本では最も人気のあるスポーツ。チームが増加しているのは、中学段階での環境が整備されたことと女子プロ野球の発足がある。プロという目標ができたからだろう」と分析する。

 高校の女子野球に指導者としてかかわる元女子プロ野球選手もいる。今春の選抜大会に初出場した4校のうち岐阜第一(岐阜)の小久保志乃監督(29)は兵庫ディオーネで主将だった。現役を引退後、昨年から同校の保健体育教諭となり、新設された女子野球部を率いている。3月29日の初戦はコールド負けだったが、「11人だけだったので仕方ない部分はある。4月から新入部員が加わって30人近くになる。細やかな野球を教えていきたい」と話した。

5000人のファンを集めて開催された兵庫−京都=京セラドーム大阪で

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 今季の女子プロ野球は3月25日にリーグ戦が開幕し、4月3日には京セラドーム大阪で兵庫ディオーネと京都フローラが対戦した。兵庫が昨季の最優秀選手、里綾実投手(27)の好投もあり6−4でホーム初戦を勝利で飾った。

 試合開始前の式典では日本女子プロ野球機構のスーパーバイザーを務める元近鉄投手の太田幸司さんが「高校では女子野球チームが増えており、新しい波が来ている。女子野球を盛り上げましょう」とあいさつした。この日の観客は約5000人。イニングの合間にはチームマスコット対決や、お笑い芸人らによるトークイベントなどがあり、会場を盛り上げていた。

 観戦に訪れた女子プロ野球創設者の角谷建耀知(かくたに・けんいち)わかさ生活社長は「女子プロ野球をつくろうと決心したのは10年前に高校の女子硬式野球の大会を観戦したときだった。当時は5校だけだったが、普及させるためにはキャリアの頂点としてプロが必要と考えたからだ。まだまだだが、少しずつ広がっている。女子高校野球の決勝が甲子園で開催できれば」と思いを巡らせた。

 8、9日には埼玉アストライアが兵庫と埼玉県の川口市営球場でホーム開幕戦を行う。3チームの本拠地が関西と関東のため、今季は愛知や岐阜での試合を増やし、東海地方のファン拡大を狙う。

<女子プロ野球> 健康食品会社の「わかさ生活」(京都市)が全面的にバックアップして2009年に「日本女子プロ野球機構」が創設され、翌10年からリーグ戦がスタートした。現在は「兵庫ディオーネ」「京都フローラ」「埼玉アストライア」と、育成組織「レイア」の4チームがある。試合は7イニング制で金属バットを使うが、硬球のサイズや塁間の距離などはプロ野球と同じ。1年間にリーグ戦の「ヴィクトリアシリーズ」やトーナメント戦の「ティアラカップ」など100試合近くを行う。リーグ戦の当日チケットは一般1500円、学生700円、中学生以下無料。

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