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【東京レター】

楽しく落ち着ける街 モロッコの両親へ=矢野阿利さん(33)

会社近くの緑地でポーズをとる矢野阿利さん=港区で

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 車好きだったので二十四歳で来日し、トヨタ自動車のインターンとして愛知県内で働きました。その後、一橋大の大学院に進み、いったん帰国しましたが「絶対に東京に戻る」と誓い、バイクも荷物も東京の友人に預けたままにしました。故郷から随分離れていますが、こんなに楽しく、落ち着ける大都市はありません。

 元の名はアリ・ハジュイターリビ。二年前に日本国籍を取得し、名前も変えました。「矢野」は一橋大に通っていたころ親しくしてくれた夫婦の名字。「アリさんみたいな息子が欲しかった」とかわいがってくれました。

 トヨタでインターンをしていた縁もあり、グループ会社の豊田通商に就職。日本になじもうと、外資系企業は避けました。一年の三分の一は海外出張で、故郷のモロッコ・タンジェに戻れたこともあります。

 二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックに向け、皆さんは「もっといいおもてなしを」と張り切っていますが、既に街はきれいだし、電車は時間通りに来て、欲しいものはいつでも何でも手に入る。「もう十分ですよ」と言いたい。モロッコも治安がいいし、食のレベルも高いですけどね。

 文章構成・阿部伸哉、写真・五十嵐文人

 

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