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【東京レター】

感謝忘れず日中交流 中国の友人たちへ=馬景泉(まけいせん)さん(59)

「アート未来展」に出展した作品の前で話す作家の馬景泉さん=港区の国立新美術館で

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 六本木の国立新美術館で七月九日まで開かれた「アート未来展」に、景徳鎮で作った磁器に文字を彫ったこの作品を出展しました。国立新美術館は日本の中でも文化の中心的存在で大好きです。建物を設計した黒川紀章さんも世界を代表する建築家だし、最高の場所ですね。

 もとは中国の軍人でした。印章を彫る篆刻(てんこく)を始めたのは四十年前。最初は趣味でしたが、遼寧省・錦州の有名な先生の教えを受け、上海に渡ってからは韓天衡(かんてんこう)先生に入門し腕を上げました。

 日本に来たのは一九九〇年三月、三十歳の時です。妻の父親が中国残留孤児で先に帰国し、私たち夫婦も日本に。最初の一年間で日本語を勉強し、溶接の仕事も経験しましたが、徐々に篆刻や工芸品販売を仕事にしていきました。以前は上野や埼玉県の川口、大宮の駅で篆刻を実演販売もし、これまで彫った印鑑は五万本以上になると思います。

 今は中国大使館の文化イベントに参加し、日中交流も進めています。政治的なことはよく分からないが、文化交流はいくらやってもいい。作品を作り続けられるのも日本に来たおかげ。いつも感謝の気持ちを忘れないように心掛けています。 (聞き手・秦淳哉)

 

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