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【群馬】

<ダミアン・ロブションのBONJOURぐんま> (9)市職員として参加した「富岡どんとまつり」

「富岡どんとまつり」の夜を鮮やかに彩る山車

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 フランス人をはじめ、外国人を最も魅了する日本の催しといえば、夏の風物詩の一つである祭りだろう。約三百人の女性だけで担ぐ「天狗(てんぐ)みこし」で知られる「沼田まつり」や、「日本のまんなか」をアピールする渋川市で毎年開かれる「渋川へそ祭り」など、群馬の夏を鮮やかに彩る祭りが数多くある。私が県内で初めて体験した祭りは二〇一四年十月に行われた「富岡どんとまつり」だった。

 富岡市の国際交流員に就任して約一年がたっていて、二年に一回開催されるこの祭りに観客としてではなく、市職員の一員として参加できることになった。市内の体育館で踊りを数回練習したが、初めての体験でかなり苦労したのを覚えている。祭りの日を迎えるまでの数週間、陽が沈んだ後の街なかは飾り付けられた提灯(ちょうちん)のやさしい光に照らされ、祭りばやしの音色も至るところで聞こえた。まるでタイムスリップしたかのような感じだった。

 そしていよいよ、市民が努力の集大成を披露する日が来た。市職員専用の法被をまとった瞬間、私も仲間たちと一つのチームになっていることを改めて実感し、みんなと調和のとれた楽しい踊りをしようと自分を鼓舞した。道の両側に詰めかけた大勢の観客から応援の声も聞こえてきた。最初の緊張は少しずつ興奮へと変わっていき、とても幸せな気分になった。夜は豪華な子供みこしや山車(だし)などとの競演で踊り流しにも参加し、フィナーレまで満喫できた。

富岡市職員の法被に着替えた筆者

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 そして二年後、昨年の「富岡どんとまつり」はフランス南東部の友好都市ブール・ド・ペアージュ市から訪れたナタリー・ニエゾン市長らの案内で踊れなかったが、通訳として参加できた。初来日の彼らにとっては、富岡こそが日本の第一印象だった。祭りの会場では、屋台で並ぶ見慣れない食べ物を興味深く観察したり、カラフルな衣装を着た日本人や、まぶしいほど美しい山車に目を輝かせたりしていた。ニエゾン市長は「子どもから大人まで世代を問わず、みんなが共通の目標に向かって一生懸命頑張っている姿は素晴らしい。フランスではなかなか実現できない」と、祭りへの市民の組織力と団結力をたたえていた。(富岡市国際交流員)

 第2、第4日曜日に掲載します。

 

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