東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 記事一覧 > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

安保法違憲訴訟 国、請求棄却求める

記者会見する原告弁護団の共同代表の廣田繁雄弁護士(右)と事務局長の下山順弁護士=前橋市で

写真

 他国を武力で守る集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は違憲であり、平和的生存権などの侵害によって精神的苦痛を受けたとして、県内などの百七十五人が国に一人当たり十万円の損害賠償を求めた集団訴訟の第一回口頭弁論が三十日、前橋地裁(塩田直也裁判長)で開かれた。国側は集団的自衛権の行使などについて「事実の主張ではなく、争点とも関連しないので、認否の要を認めない」などとして請求棄却を求めた。 (菅原洋)

 意見陳述で、原告弁護団共同代表の廣田繁雄弁護士(80)は一九四五年夏の八歳当時、高崎市の鏑川で水浴びしている際、米軍機から機銃掃射を受けた体験を紹介。「辛うじて事なきを得たが、耳をつんざくような音は思い出す度に心臓が凍るような怖い思い」と回想し、「司法こそ違憲の動きを抑制し、是正する力を持っている」と指摘した。

 前橋空襲を体験した前橋市の原告岩崎正一さん(83)は「家族は生き延びたが、家は焼けた。焼け焦げた遺体やその臭いは今でも思い出したくない。その思いを訴えたいと原告になった」と証言した。

 訴状によると、安保法は武力行使や交戦権を認めない憲法九条に違反していると主張。安保法に伴う戦争などの恐れと不安が、県内の空襲体験者や戦争経験者たちの平和的生存権を侵し、精神的苦痛は計り知れないなどと訴えている。

 原告弁護団によると、同じ趣旨の訴訟は全国二十数カ所の地裁・支部で計約六千八百七十人を原告に提訴している。

 閉廷後、原告側は前橋市内で記者会見を開き、法廷で意見陳述した五人が感想などを語った。約三十人が二次提訴を検討しているという。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報