東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

若山牧水 石像で復活 盗難被害乗り越え中之条で除幕式

完成した若山牧水像の除幕式。左奥は牧水詩碑保存会の山本会長=中之条町で

写真

 昨年7月に盗難に遭い、再建中だった歌人若山牧水(1885〜1928年)の石像が完成し、中之条町の暮坂峠で20日、除幕式が行われた。1年3カ月ぶりに元通りの姿に戻り、関係者らは一様に安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 牧水像を一目見ようと、小雨が降る中、除幕式には約250人の地元住民たちが駆け付けた。像がお披露目されると自然と拍手が起き、写真を撮る人が後を絶たなかった。

 再建に取り組んだ牧水詩碑保存会の山本三男会長(70)は「牧水に親しんできた人にとって心のよりどころになる立派な像ができた」と胸をなで下ろした。400を超える個人、団体からの寄付などで再建資金を集めた。

 保存会によると、牧水は県内を巡る旅で暮坂峠を越え、情景を詠んだ詩「枯野の旅」を残した。その一節が刻まれた詩碑の上にあった銅像が昨年7月、足元から切断され持ち去られた。逮捕された男2人は「生活費のため売った」と供述した。

 石像は前の銅像と同じく、マントを羽織った旅姿。10月20日は牧水が暮坂峠を通った日で、詩碑の前では毎年同日に「牧水まつり」が開かれている。この日のお披露目に合わせ制作した中之条町の石彫家齋木三男さん(42)は「自然にこけがむすことで石像も味が出てくる。峠に溶け込んでいければ」と話した。

 中之条吟詠会の会長を務める角田浩一さん(78)も除幕式に駆けつけた1人。「詩碑の前を通ると像がなく寂しい感じがしたが、再建して良かった、ホッとした」と喜びを隠し切れない様子だった。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報