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【群馬】

上野三碑「世界の記憶」に 次世代への継承 模索

小学生に三碑を説明する松田さん=今年6月、高崎市の多胡碑記念館で

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◆社会科見学や副教材配布

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録された高崎市の上野三碑(こうずけさんぴ)。古くから大切に保存されてきた三碑の歴史的、文化的価値を守り、若い世代にどう引き継ぐのか。「地域の宝」から「世界の宝」へ。地道な模索も始まっている。

 六月九日朝、同市吉井町池の多胡碑記念館を近くの入野小六年の児童二十五人が社会科見学で訪れた。

 「多胡碑にようこそ」

 元多胡小校長で同館学芸員の松田猛さん(61)は笑顔で出迎えると、問いかけた。「上毛かるたにもあるのは知ってるかな」。「むかしをかたる たごのこひ(昔を語る多胡の古碑)」。子どもたちは競うように明るい声を響かせた。

 覆屋で碑を見学した子どもたちは、三碑のレプリカを一堂に集めて昨年設けられた二階の「上野三碑のへや」で説明を受けたり、多胡碑に刻まれた八十文字を探すラリーを楽しんだりした。

 家族と多胡碑を見学に訪れたことがあるという中島みのりさん(11)は「世界の多くの人に吉井の歴史を知ってもらえたら」と期待した。

 上野三碑の歴史的価値を次世代につなぐための取り組みでは、市教育委員会が小中学生向けの副教材「上野三碑」を作り市内の全児童、生徒約三万一千人に配布した。副教材を活用した授業づくりにも生かしている。年度末までに、登録を盛り込んだ改訂版を作成する予定。

 上野三碑世界記憶遺産登録推進協議会調査研究部会員で、三碑の研究者としても知られる松田さんは「『世界の記憶』に登録されて終わりではなく、上野三碑の歴史的な価値を次世代に引き継ぎ、広めていきたい」と力を込めた。 (大沢令)

 

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