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【群馬】

コンニャクイモ収穫で障害者を雇用 安中・富岡県の「農福連携」モデル始まる

コンニャクイモの収穫作業をする障害者の社員ら=安中市で

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 県西部農業事務所(高崎市)が仲介し、担い手不足の農家と、働く場を確保したい障害者福祉をつなぐ「農福連携」の取り組みが今月、安中、富岡両市内で始まった。障害者雇用を目的とした特例子会社が地域のコンニャク農家と農作業の請負契約を締結し、繁忙期を迎えたコンニャクイモの収穫作業を担っている。 (石井宏昌)

 特例子会社「パーソルサンクス」(本社・東京都)の事業所「とみおか繭工房」(富岡市妙義町)と、両市境にコンニャクイモ畑五ヘクタールを所有する生産農家の清水登志雄さん(70)=富岡市妙義町=が契約し、六日から障害者の社員七人と同社の指導員が収穫作業に汗を流している。

 とみおか繭工房は障害者の力を地域の課題解決や活性化に生かそうと、六月から障害者の社員がカイコの飼育など養蚕作業を行っている。ただ蚕期が終了する十一月以降の仕事確保が課題になっていた。これを知った県西部農業事務所が地元のJAや県社会就労センター協議会、両市と農福連携に取り組むプロジェクトチームをつくり、農家に参加を呼び掛けた。同社の指導員がイモの選別など収穫作業を経験した上で障害者が作業を体験。十分対応できることを確認して契約にこぎ着けた。

 清水さんの畑がある両市境の松義台地はコンニャクイモを中心に広大な農地が広がる。コンニャクイモは十一、十二月に収穫期を迎えるが、農業従事者の高齢化などを背景に人手不足が課題になっている。清水さんは「最初はきちんと作業できるか心配だったが、しっかりとやってくれて助かっている。来年もお願いしたい」と話した。八日に初めて作業した富岡市在住の社員茂木悦子さん(50)は「楽しいです」とにっこり。清水さんの言葉に「うれしいです。これからも頑張りたい」と声を弾ませた。

 指導員で、とみおか繭工房マネージャーの原田大さん(49)は「障害者を受け入れる際、仕事が遅いとか特別な配慮が必要かなど心配はあるだろうが、まじめに働くので農業で力になれると思う。働く場の確保とともに、人手不足に悩む農家や地域貢献のモデルになる」と手応えを話す。桑園の手入れが始まる春までは別の農作業も模索する。

 県西部農業事務所の担当者は「今回をモデルケースに、他の作物への展開や障害者の就労支援事業所などにも広げたい」と期待する。

 

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