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【群馬】

上野村ヘリ墜落 長野などでも事故繰り返す 帰社中の惨事 藤岡労基署も調査

川辺に散乱した墜落ヘリの一部を調べる県警の警察官ら=9日午前11時3分、上野村で

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 上野村で八日午後、東邦航空(東京)のヘリコプターが墜落炎上し、乗務していた同社員四人が死亡した事故。同社は過去にも長野、神奈川、岐阜県の山間部などで事故を繰り返していた。上野村の事故現場には九日、運輸安全委員会や県警の他、藤岡労働基準監督署も入り、事故原因の解明が本格化した。(菅原洋)

 同社のヘリは二〇一一年十月、神奈川県清川村のキャンプ場に墜落炎上し、操縦士が死亡、男性整備士が重傷を負った。資材運搬のワイヤが後部回転翼に接触し、尾翼部が損傷して墜落した恐れがあるとされた。

 〇七年六月には、岐阜県中津川市の恵那山で、樹木の種をまく作業中に墜落し、操縦士が死亡。燃料切れが原因という。その二日後にも、同社のヘリが長野、岐阜県境の北アルプス・奥穂高岳で山荘に墜落し、機長が負傷。除雪機をつり上げる作業中、機体がバランスを崩して墜落したとみられている。

 同社はこうした建設工事や各種散布作業の他、空中撮影、地質資源や遺跡の調査なども手掛けている。一連の事故を受け、社内に社長を委員長とする総合安全推進委員会を設け、航空安全の推進室と監査室などが対策に当たってきた。

 しかし、今回また事故が繰り返され、同社の担当者は「過去の事故を教訓に問題点を洗い出し、組織を挙げて安全管理に取り組んできた。ただ、また事故が起きたことで、現体制の見直しを含めて再発防止を図りたい。現場周辺や地元の皆さまには停電などでご迷惑を掛け、深くおわび申し上げます」と陳謝している。

 信用調査会社によると、同社は一九六〇年に設立され、従業員は二百数十人。昨年度は官公庁や報道機関などを取引先に約五十億円の売り上げがあった。

 一方、藤岡労基署は九日、労働安全衛生法に基づいて職員二人が現場で調査した。ヘリは八日朝、長野県の松本空港を離陸し、山梨県早川町で資機材を運搬後、栃木県芳賀町の同社の事業所がある栃木ヘリポートへ向かっていた。

 関係者によると、今回の事故は業務の作業中ではないものの、仕事先から自社へ向かう途中として労災認定される可能性があるという。

 今後は東京労働局とも連携し、東京都江東区にある同社の本社から安全対策などについて事情を聴くとみられる。

 

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