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【群馬】

「上野国佐位郡正倉跡」伊勢崎市内2カ所 国史跡追加指定へ

殖蓮小校庭の八角形倉庫跡。現在は保存のため埋め戻されている。校舎(中)の奥(北側)にある民有地の一角と、校舎左側の市道が追加指定地=2005年7月撮影、伊勢崎市で(伊勢崎市教委提供)

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 国の文化審議会が十七日に林芳正文部科学相に答申した史跡名勝天然記念物に、伊勢崎市上植木本町の「上野国佐位郡正倉跡(こうずけのくにさいぐんしょうそうあと)」で新たな土地二カ所計千七百七十二平方メートルの追加指定が含まれた。同正倉跡は二〇一四年十月に八万九千三百平方メートルが国史跡に指定されており、今回、追加されると計九万一千七十二平方メートルになる。

 県や伊勢崎市の教育委員会によると、同正倉跡は税として集めた米などを保管していた施設で、七世紀後半〜十世紀前半に古代郡役所の主要施設として使われたと考えられる。大溝によって区画された範囲「院」に多数の倉庫が計画的に配置され、倉庫以外にも鍛冶工房跡など正倉院に関する施設が発掘されている。

 遺構は市立殖蓮(うえはす)小学校の敷地を中心に広がり、同校校庭からは全国で初めての八角形倉庫も発見された。現在は保存のために埋め戻されている。

 正倉跡一帯は多くの遺構があり、「三軒屋遺跡」と呼ばれるが、当初の指定はその一部。地権者の同意が得られないなどの理由で史跡指定区域から外れた場所もあり、市が追加指定を目指して働き掛けていた。

 今回、答申された二カ所もこうした場所で、うち殖蓮小の北側の一カ所では、正倉院の区画溝があることや周囲に郡役所関連の遺構が確認されている。住宅開発の計画があったが、指定について土地所有者の同意が得られた。もう一カ所は殖蓮小の西側に接する市道で、事務手続きの問題で指定外となっていたが条件が整った。

 市は将来的には史跡一帯を学習や交流、憩いの場として保存整備する方針。答申を受けて、県教委文化財保護課は「追加指定で保存される範囲が広がることを機に、さらに価値が高まることが期待される」としている。 (石井宏昌)

 

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