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【群馬】

冬山登山で安全強化策 那須町の惨事を教訓に

雪崩が発生した栃木県のスキー場から、救助された人を搬送する消防隊員ら=3月27日、那須町で

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 三月に栃木県那須町で登山講習中の高校生ら八人が死亡した雪崩事故を受け、群馬県教育委員会は二十四日、県内の公立高が冬山で基礎訓練する際の計画書を改定し、安全対策を強化する方針を明らかにした。新たに、各校に計画地での過去の雪崩事故歴の有無、緊急連絡体制、装備品を明記させ、現地の地図、コース図、写真の添付も求める。十二月十五日には、事故の検証委員を務めた専門家を招き、県内の公立高を対象に安全登山の研修会も初めて開催する。 (菅原洋)

 基礎訓練の計画書は、従来、冬山シーズンを前に県高校体育連盟(高体連)の七人と県教委の二人による審査会が各校の提出を受けてチェックし、一部のメンバーが現地を下見してきた。

 事故を受け、県教委は高体連などと検討会議を設置し、四〜十月に会合を三回開いた。

 この中で、栃木の事故現場近くでは過去にも雪崩の死亡事故があり、約七年前には約一キロ離れた場所で雪崩が発生していた事実を重視。計画書に現地で過去に雪崩事故が起きていないかを確認する欄を新設した。

 栃木の事故では、発生から通報まで約五十分間もかかり、旅館にいた現場責任者の教諭が緊急連絡の入る無線機から一時離れていたミスが厳しく批判された。

 このため、計画書には緊急連絡体制の欄を新設し、緊急時の責任者名、連絡先、事故発生時に必要な連絡先などを明記させる。

 装備品の欄も新設し、雪に埋もれた場合に位置を知らせるビーコン(電波受発信器)、雪用スコップなどがあれば記入する。基本的な冬山装備がそろっているかもチェックする。指導計画を記入する欄は拡大し安全性を入念に確認する。審査会は十二月下旬に開き、加えることを検討していた外部メンバーには県山岳連盟の専門家を起用する方針。

 安全登山の研修会は県内の全公立高に呼び掛け、山岳部や登山部がある二十数校の顧問らが出席する。

 県教委健康体育課は「事故を受けて危ないから訓練を中止するのではなく、万全の安全対策の上で実施し、生徒が将来冬山登山する際や緊急時に備える必要がある」と説明している。

 

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