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【群馬】

<志尾睦子のそふとフォーカス> (7)わが家の冬至のカボチャ

冬至のカボチャ。右上は、いただきもののユズ。今シーズンもこれで風邪知らず、となれば良いのだけれど

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 十二月に入るといよいよ、冬本番な気分になる。なんでも自分ルールがある私にとって、十一月と十二月には大きな違いがある。十一月までは裏地のないひとえの軽いコートしか着ない。十二月になってやっと分厚いものに変え、手袋を着用する。なぜかそんなこだわりがあって、いくら寒くても十二月前には裏地のあるコートも、ダウンも着てはならないと思っている。そして食べ物も十二月を皮切りに冬仕様になる。

 やっと食べられる、とウキウキするのが冬至のカボチャだ。カボチャ自体は何かにつけおそらく一年中食べてはいるけれど、冬至のカボチャは特別なのだ。こどものころは、冬至のカボチャというメニューだと思っていた。冬至の日に食べるのはもちろんだが、一月七日に食べる七草がゆのように、その日だけ、にこだわらなくていいものなのだ。冬至のカボチャはわが家では冬の定番献立の一つだった。

 大好きなこのメニューには、いとこ煮という名称がついていることを大人になってから知った。そうなのである。わが家の冬至のカボチャは小豆と炊いたものだった。中学生の時、何のタイミングだか忘れたが、お弁当にこの冬至のカボチャを入れてもらったことがある。私のお弁当を見た友達がぎょっとした顔でこれなあに!と大騒ぎになった。

 何って冬至のカボチャだよ。と言ってカボチャをほおばる私を、友達は不思議そうにみていた。私は、てっきりその日が冬至じゃないから、友達が驚いたのだと思った。家に帰って母に話したら、北海道での食べ方だからね、と教えられた。

 父は北海道出身で母は東京。私は生まれも育ちも高崎だけれど、わが家は大体が北海道ルールにのっとっているらしい事もその時初めて知った。自分にとって当たり前の事が、人には当たり前じゃない場合がある事に、妙に感心した。

 毎年冬になると冬至のカボチャが恋しくなる。最近では食べる回数が極端に減った。やはり、作ってもらう冬至のカボチャほどおいしいものはないのである。

 (シネマテークたかさき総支配人)

 第1、第3、第5日曜日に掲載します。

 

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