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【群馬】

<ダミアン・ロブションのBONJOURぐんま> (18)フランス流クリスマス

家族全員で楽しむフランス流のクリスマス

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 今夜はクリスマスイブ。日本では、親子でフライドチキンを食べたり、恋人同士でロマンチックなディナーを楽しんだりするのが主流だが、今回はフランスにおけるクリスマスの過ごし方について紹介したい。

 日本で暮らすフランス人の私にとって、一年で最もホームシックになりそうなのはクリスマスの時期だ。実家はイルミネーションやデコレーションで飾り付けられ、本来なら、暖炉にあたりながら一家だんらんで夕飯を楽しんでいるはずだ。一年で最も豪華でおいしい料理が食べられ、子どもたちもプレゼントをたくさんもらえる。幼いころ、私も眠りからさめる前に父がクリスマスツリーの下にプレゼントをこっそりと置いてくれたことを思い出す。

 クリスマス当日は、家族や親戚がそろって楽しいひとときを過ごす。私は長い間、祖父母がかつて住んでいた家で過ごした。父を含めた姉妹兄弟やその六人の子どもたち、時には子どもの恋人も顔をそろえた。正午すぎに合流し、まず祖父母と家族同士のプレゼント交換を済ませる。食卓に移る前に、ソファで囲んだ低いテーブルでアペリティフという食前酒とオードブルの盛り合わせをいただく。「アペロ」と略することが多いアペリティフだが、食欲を増進させるという意味もある。和やかな雰囲気で食事ができるように、と続く習慣のようなものだ。

 アペリティフに続き、フルコース料理の出番だ。フォアグラ、スモークサーモン、魚料理、クリスマスの七面鳥、チーズの盛り合わせ、サラダと続き、そして最後に薪の形をしたクリスマスケーキ…。それぞれの料理に合ったワインを選び、一緒に楽しむ。時間はあっという間に過ぎてしまう。

 食事は四時間に及ぶこともある。おしゃべり好きのフランス人にとってそれは苦痛でも何でもなく、むしろ至福とも言えるかけがえのないひとときなのだ。

 クリスマスが過ぎると、今年もあとわずか。フランス人がこの時期、別れるときに使う言葉で筆を置きたい。「BONNES FETES DE FIN D’ANNEE!(ボン・フェット・ド・ファン・ダネ)」。よい年末を! 来年またお会いしましょう。 (富岡市国際交流員)

 第2、第4日曜日に掲載します。

 

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