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【群馬】

草津白根山噴火から1週間 改正耐震改修促進法で6宿泊施設に重荷

草津温泉街。後方は草津白根山=草津町で、本社ヘリ「おおづる」から

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 一人が死亡、十一人が重軽傷を負った草津白根山の噴火から三十日で一週間。宿泊のキャンセルが相次ぐ草津温泉街の宿泊施設の中でも、改正耐震改修促進法に基づいて二〇一八年度中に設計の着手が必要な一部の大規模施設が一段と厳しい経営環境にさらされている。耐震改修工事には数億円レベルの多額な費用が必要とみられ、関係者からは「噴火の影響が長引くと、経営に二重の重荷になりかねない」との懸念が出ている。 (菅原洋)

 同法では、一九八一年以前の旧耐震基準が適用された建物のうち、三階以上で、延べ床面積五千平方メートル以上の施設などに、二〇一五年末までの耐震診断と地元の自治体への報告を義務付けた。

 一一年の東日本大震災を受けて改正され、震度6強から7に達する大規模地震で倒壊などの危険性が「高い」「ある」「低い」の三段階で診断している。

 県は昨年一月、県内の大規模建築物の耐震診断結果を初めて公表し、草津町では危険性が高いなどの六つの宿泊施設名が含まれている。公表には建物の一部だけ危険性が高い施設も含み、震度5強程度の中規模地震では建物に損傷が生じる恐れは少ない。

 草津町と県によると、町内の六施設のうち四施設は耐震改修設計が済んでおらず、六施設全てがまだ工事をしていない。

 設計には約半額、工事には二割弱の補助金が出るが、補助を受けるには一八年度中に設計に着手する必要があり、先延ばしは難しい状況だ。

 六施設の関係者からは「耐震改修工事の計画は進めてきたが、まさかこの時期に噴火するとは」との声が上がっている。

 草津温泉旅館協同組合によると、噴火した二十三日から二十六日夕までに回答のあった加盟宿泊施設でキャンセル数は約五千五百件、延べ約二万三百人分。被害額は推計で約二億八千万円に上る。

 組合は「耐震改修の問題は経営のプラスにはならない」と心配するとともに、「温泉街と噴火口は五キロ以上離れており、被害や影響はなく、普段通りに利用できる」と安全性をアピールしている。

 

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