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【群馬】

<ダミアン・ロブションのBONJOURぐんま> (21)仏流バレンタインデー

ロマンチックなひとときを妻と楽しむ筆者

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 二月十四日、世界各地で恋人たちが愛を誓うこの日に、今年も日本の家庭や学校、企業などでは女性たちが男性にチョコレートを贈るだろう。そして一カ月後の「ホワイトデー」という日に今度は男性から女性へとお返しがあるのかもしれない。「日本型クリスマス」も「日本型バレンタインデー」も、日本で独自に西洋伝来の習慣をアレンジして発展してきた。

 母国フランスでのバレンタインデーは、昔から男性が交際中の女性もしくは結婚相手に尽くす日である。花束やアクセサリーを贈ったり、愛情を込めて頑張って料理を作ったり、レストランに誘ったり。キャンドルなどを使ってロマンチックな雰囲気の中で女性に最高のおもてなしをするのが一般的である。ある意味、おしゃれなレストランで優雅な夕食をともにするカップルのイメージが強い「日本型クリスマス」の過ごし方に近いと言える。

 バレンタインデーは相愛の男女同士で過ごす日という認識が定着しているので、フランスでは当日、独身男女向けの特別なイベントも盛んに行われる。寂しさを紛らわそうと、親しい独身の友人同士で集まることも多い。

フレンチはバレンタインの夕食にぴったり

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 フランス人の私にとって、日本のバレンタインデーはカップルの日という印象は薄い。さながらチョコレートの日といった感じだ。女性が告白したい男性に「本命チョコ」を贈るというのはまだ分かる。でも、会社の上司や同僚の男性などに「義理チョコ」を配ったり、最近は友人同士で贈り合う「友チョコ」、そして「自己チョコ」まである。

 こうなると、バレンタインデー本来の趣旨とはかけ離れているように見えるし、チョコレート業界が潤うためにアレンジされた記念日のようにも思えてくるのは私だけだろうか。日本発祥の「ホワイトデー」も、日本の「お返し」文化をうまく利用したのだろう。楽しむことができればそれでいいという考えもあるのかもしれないが、記念日を独自にアレンジして伝統行事のように定着させていく日本特有の消費文化には驚くばかりだ。 (富岡市国際交流員)

 第2、第4日曜日に掲載します。

 

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