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【群馬】

「面白い街つくろう」 劇作家・平田さん 文化の重要性訴え 邑楽で

「面白い街をつくろう」と呼び掛ける平田さん=邑楽町で

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 劇作家で東京芸大特任教授の平田オリザさんの講演会と、町幹部や町内の文化団体関係者らを交えた公開座談会が十八日、邑楽町の長柄公民館で開かれた。平田さんは街づくりにおける文化の重要性を訴え「雇用はもちろん大事だが、雇用だけで若者は帰ってこない。まず、面白い街をつくろう」と語り掛けた。 (原田晋也)

 今年九月にオープンする町中央公民館の開館準備事業の一環で、平田さんが講演するのは一昨年に続き二回目。今回は「劇場・公民館がまちづくりに果たす役割」と題して講演した。

 平田さんは「邑楽町の参考になる」として、人口六千人の小さな自治体ながら、子育て支援や文化政策に力を入れ二〇一四年の合計特殊出生率が全国有数の二・八一になった岡山県奈義町の事例を紹介した。

 奈義町は人口十万人で工業が盛んな津山市と隣接している。「群馬以上の完全な車社会なので、若い夫婦にとって車で三十分圏内ならどこでも同じ」(平田さん)という事情から、津山市内で働く若い夫婦が多く引っ越してくるようになったという。

 平田さんは「子育て支援と教育と広い意味での文化。これがそろっているところに若い夫婦は選んで移り住んでくる。だとすれば邑楽町にはチャンスがあるのではないか。太田や館林で働く人は、その市内に住む必要はない」と指摘した。

 また「大学の教員を十八年やっているが、ゼミ生で雇用がないから地元に帰らないという学生に会ったことがない。口をそろえて言うのは『田舎はつまらない』。面白い街をつくる上で核になるものの一つが、スポーツ、食文化なども含めた文化ではないか」と語った。

 座談会では、金子正一町長が「邑楽町は大きな企業がある太田、大泉、千代田などから通勤十五分圏内。可能性は大いにあると思っている」と話した。平田さんは「周囲の豊かな自治体は、逆に言えば伸びしろがないということでもある。そこを逆に生かして街づくりを進めてほしい」と期待した。

 

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