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【群馬】

草津白根山噴火から1カ月 規制区域見直し協議へ 危ぶまれる4月開通

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 12人が死傷した草津白根山の本白根山(草津町)噴火から23日で1カ月。麓の草津温泉街はにぎわいを取り戻しつつあるが、町や観光関係者が懸念するのが冬季閉鎖中の志賀草津高原ルート(国道292号)。春から秋にかけて周辺観光の人気ルートになるが、一部が入山規制区域になり、4月の開通が危ぶまれている。町は規制区域の見直しを検討する考えで、月内に関係機関と協議する予定だが、見直しには慎重な意見も出ている。 (石井宏昌)

 志賀草津高原ルートは長野県山ノ内町と草津町を結び、冬季は約二十三キロ区間(うち群馬県側約十八キロ)が閉鎖される。噴火警戒レベルが3に引き上げられたことで噴火口がある本白根山鏡池周辺から半径約二キロで入山が規制され、ルートの一部も含まれた。

 同ルートは、日本の国道最高地点の標高二、一七二メートルを通ることで知られ、雄大な眺望が楽しめる。町によると、町を訪れる年間約三百万人の観光客の二〜三割が利用するとみられ、特に関西方面からの団体ツアーの人気コースという。

 草津温泉旅館協同組合などによると、温泉街の宿泊施設の予約状況は二月になって平常に戻りつつあるが、四月以降の予約は例年より二割ほど少ないという。組合関係者は「ルートの開通を懸念する旅行業者がツアーを組むことを控えている。(春以降も)ルートの規制が続けば、さらに影響が広がる可能性がある」と心配する。

 黒岩信忠町長は本紙の取材に「現在の規制区域は暫定的な措置。規制区域は気象庁や火山研究者ら専門家と協議して判断するが、一律に円形でなく、現地の地形なども考慮して設定してもいいのでは」と指摘。噴火で志賀草津高原ルートまで噴石が飛んでいないことや、ルートと噴火口の間に尾根があり、噴石を妨げることなどを挙げ「ルートを規制範囲から外しても安全性は担保できるのではないか」と話した。

 一方、気象庁の担当者は「地震活動は継続しており火山活動の現状は噴火後と変わっていない。数千年噴火していなかった本白根山の活動の評価は難しい」と説明。「規制範囲の見直しは今後の火山活動を評価した上で、シミュレーションする必要がある。監視態勢をどうするかという検討も必要」と慎重だ。

 町は二十七日に、気象庁や火山研究者、県などでつくる「草津白根山火山防災会議協議会」の専門部会で規制範囲などを協議するという。

 

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